今回は着床前診断についてです。


4月から指定の医療機関で着床前診断を流産を2回以上経験をした人達が対象になるという記事を見ました。2回以上流産をしないと受けられないという規制をするという意味でしょうか?


何故2回以上なのか意味が分からないです。


しかしながら一部に着床前診断について反対意見が出ているとの記事を見ました。


賛否両論だと思いますが、不妊治療を通して流産をした私は、着床前診断に関しては賛成です。


「命の選択」


だと反対している人達もいるようですが、不妊治療また流産の経験がない人達なのでしょう。


「そこまで反対するのだったら、あなた達も経験をしてみてください。」


とだけ私は言いたいです。


不妊症という疾患に悩み、病院で不妊治療を始めて、一般不妊治療では妊娠出来ず、体外受精に踏み切って、やっと妊娠出来たと思ったら流産するのです。


自然流産も大量出血し激痛です。流産手術も中絶と同じ処置をされ親身ともに痛みが伴います。

それらを回避する為の、「着床前診断」は一つの治療法なのです。


去年流産手術前に説明を受けている時に看護師が、


「流産手術は喪失感が凄いので、泣いてしまう方もいらっしゃいます。

気持ちだけでもお葬式をして我が子をお家に返してあげたいと手術当日に手作りの小さな棺桶を作ってきた患者さんもいらっしゃいました。」


と言っていました。


不妊治療を経て流産を経験した患者だけにしか分からない深い苦しみがあるのです。


移植周期でベットで待っている時、カーテン越しに隣のベットで寝ている女性が涙声で看護師に、


「まだ痛いけど、だいぶ治って来ました。もう少し休ませてください。」


という声が聞こえて来ました。泣いているようで少し涙声でした。流産の為の手術をしたのかな?と思い、自分も経験をしたのでその時の事を思い出して、移植前に悲しい気持ちになりました。


障害がある人達が着床前診断を非難していますが、それならば障害を調べる為の出生前診断(NIPT、クアトロ検査等)も非難の対象となります。


不妊症患者は「障害」の前にまず「着床」する為、そして流産を回避する為に着床前診断を受けるのです。検査の結果、障害のあるという診断が出た受精卵を廃棄する方もいるし移植する方もいると思いますが、それは個人の自由だと思います。


着床前診断で「正常」とされた胚盤胞でも、着床しないまたは流産をする胚もあるし、検査によって正常卵が傷ついてしまう事があるとの説明を受けた事がありますが、少しでも流産を回避出来るのなら、不妊また不育症患者には、希望の光となる治療法だと思います。


自然妊娠の方でも流産をするし、とても辛い経験なのは同じです。

しかしながら同じ流産の悲しみでも、不妊症の患者は「妊娠」が出来ないという精神的な痛みを味わい、高額な「不妊治療」を受けているのです。


既に不妊治療でかなりのストレスが掛かった後にさらに流産というダブルのストレスが再度かかるのです。

そして不育症の患者は妊娠してからも治療は続きます。治療費もさらにかかります。

その苦しみは経験者しか分からない事です。


正常卵でも着床しない、流産をするという事がありますが、「正常卵」を移植する。という事だけでも不妊治療患者にとっては、かなりの精神的なストレスの軽減になります。


体外受精関連の治療についての治療を非難している人達は、経験がない人達がほとんどです。


不妊症・不育症は「疾患」として認められています。疾患を治療しているだけです。

着床前診断もその中の一つの治療法に過ぎません。


という事で、自分の着床前診断に関する独り言を呟いてみました。


最後まで読んでくれた方、ありがとうございます。


でわでわ。