7月16日(木) 晴れ


去る6月某日、ブルーノート東京に

マイク・スターンのグループが出演。

なんと、バックにはトランペッターの

ランディ・ブレッカーが来ている。

というニュースを聞き、ライブに駆けつけました。


1ステージ目に行ったのですが、

素晴らしいライブで興奮しました。

メンバーは他に、ベースにクリス・ミンドーキー、

ドラムはデイブ・ウェッケル。


ランディーはふくよかな体つきがくまさんのようで

一瞬癒し系?の風情が実は侮れないのです。

ソロの後半は、凄いアドリブでサウンドを盛り上げ、

鋭い感性を備えた、クールなニューヨーカーに

豹変するので、かっこいい~。


さらに、デイブ・ウェッケルのドラミングは、神業でした。

凄いテクニック!フォームも美しく、七色に変わる

ドラムのサウンドに、耳も目も釘付けになりました。

そういえば、彼はマンハッタン・ジャズ・クインテットの

初期のメンバーでもあります。

(17日発刊のリレーションズという雑誌に私と

デビット・マシューズさんとの対談が載っています。

フリーペーパーで都内地下鉄の駅に

置いてあるそうです。表紙は矢沢永吉さん)


昨年の8月、ニューヨークのスタジオで

私のアルバム「バトゥカーダ」に参加してくれたランディに

お礼が言いたくて、楽屋を訪れようとしたら、

彼とマイク・スターンがふら~っと、会場に現れ、

早速お話をすることに。


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「あなたがソロをとってくれたバトゥカーダという曲は

とてもかっこ良くなり、アルバムのトップに納めました。

おかげさまでとても評判がいいです」

と言ったら、

「おお、それは嬉しい!」といってくれて、

さらに、娘さんのアマンダのアルバムが発売されたばかり

の時でしたから、

「今回のアマンダの作品は、さらにいいので、

私も応援しています」と伝えたら、とても喜んでくれました。


そう、彼と前妻イリアーヌとの間のご令嬢、

アマンダ・ブレッカーは音楽一家に生まれて

ボーカリスト&ソングライターとしての才能に恵まれ、

羨ましい限り。

今回の「ブラジリアン・パッション」(バーズレコード)

というアルバム、さらにブラジリアンなテイストで、

私は大好きです。


「バトゥカーダ」制作中、

ランディのソロのオーバーダブの時には

アマンダもスタジオに来て、聴いていたっけ。

もう、パパが大好きという感じで、仲が良かったなあ。


とてもフレンドリーで、あったかいお父さんのような

ランディー。

サックスの名手で弟さんのマイケル・ブレッカー

が天国に行ってしまったけれど、ランディには

もっともっとがんばってジャズ・フュージョン界を

牽引してもらいたいです。


そして、横で、「CD買ってくださ~い♪」とお客さんに向かって

高い声(もちろん英語)で叫んでいた、マイク・スターン。


なんだか、ギターを弾いているときとは違って、

凄いキュートなキャラで、思わず笑ってしまいました。

(ギターを弾いている時は凄くシュールで、攻撃的な感じ。

ギター少年達は目をハートにして彼を見ています)


どこの国も、アーティストが自ら声をかけて、お客さんにCDを

アピールするのは同じなんだ。と、ちょっとほっとしたり。

(でも、マイクは世界的スターなのよ~)


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ニューヨークのダウンタウンに55Bar(フィフティーファイブバー)

というライブライブハウスがあります。

その上がアパートになっていて、マイク・スターンが

住んでいる、と言われてて、55Barはギタリストの聖地とも

言われているバーでした。


とにかく、夜な夜ないろんなギタリストが出演していて、

私が行った時も、マイク的スタイルのアバンギャルドな

演奏が繰り広げられていました。


まだ、そこに住んでいるの?

と聞いたら、もう、アップタウンの方に引っ越されたとか。

とても明るくて楽しい方でした。


しかし、ランディの演奏を聴きながら、

私のアルバム「バトゥカーダ」は、本当に素晴らしい

ミュージシャンとレコーディングできたのだなあ、と感激。

改めて今回のプロジェクトの皆さんに感謝。


なんだかなあ、また、ニューヨークに行きたくなった。

そんな夜でした。