私には三つ上の兄がいます。

とても面倒見がよくて、優しい兄です。

そんな兄でも、思春期の頃はすべてがうっとうしくて、バスの中で声をかけられても無視したり・・・。

でも、私も大人になって、お互い遊びに行く相手もいない寂しい時期には、一緒にスキーに行ったり、バイクで出かけたり、いま思うと、なんか気持ち悪いくらい仲良し兄妹ですよね。


兄とは、子供たちのODのことを、じっくり話したことはありません。

でも、わかってくれていると思っていました。

だって、あんなにも優しい兄だから・・・。


でも・・・、違いました。


先日母から聞かされたのですが、私がODのことが書かれている本を母に貸して、母がそれを兄にも読んでごらんっと言ったときに、兄はこう言ったそうです。


「そんなの読まなくていい。うちの子はそんなんじゃないから・・・」


ショックでした


母の前で、ぼろぼろ涙を流してしまいました。


直接言われた訳じゃないから、言い方とかニュアンスとかはわからないけど、肯定的でないことはわかりました。


兄には三人の男の子がいます。

みんな元気で、有名私立に通っています。

子育てには実家の両親の協力を多いにうけ、私とは大違いです。

義理の姉はとてもしっかりした強い人で、「しいぴょんさんは甘やかしすぎなんだよ!」って陰で言われても、仕方ないと思っていました。

そんな義姉の尻に敷かれながらも、兄は文句を言わずに仕事に一生懸命頑張っていました。


でも、わかってくれてなかった。


父も母も、最初はそうでした。

私がいくら説明しても、やる気の問題だ、おまえは甘すぎるって・・・。

何かにとり憑かれているかもしれないからと、よく見えるという人のところに半ば強引に連れて行かれたり・・・。

(信じてはいませんが、一時期は主人の母方のご先祖様が憑いているって言われました叫び

そんな両親でも、やっと最近、わかってくれるようになってきました。

そう思うと、兄にもいつか、わかってもらえる日が来るのかなって、ちょっとだけ期待を持てそうな気もします。



ちょっと話は変わりますが、

先日、息子が小学校時代に所属していたサッカーチームのママ友と、久々に飲み会がありました。

昨年は体調不良で来られなかったHさんも来ていました。

一次会では席が遠かったから話せなかったんだけど、私が二次会に行かずに帰ろうとしたときに駆け寄ってきてくれて、「最近息子くん、どう?」って、声をかけてくれました。

私、「息子は病気で学校に殆ど行かれないんだ・・・」って言ったら、急に顔がくしゃってなって、「うちの子、不登校だったから定時制なの・・・」って、泣き出してしまって・・・。

仲間はみんな、元気にサッカーを続けて、順調に前に進んでいる。

自分の息子だけが、どうしてって、どうしても納得できなくて、息子が不憫でならなかった・・・って言ってました。

だから、昨年の飲み会には、辛くてどうしても行かれなかったって。

いつも元気で活動的なHさん、私の前でぼろぼろ涙を流して、そんなHさん、きっと誰も知らないと思う。

辛かったんだな。誰にも言えず、辛かったんだな・・・。

うちの息子とは少し違うけど、みんなとは違う道に向かってしまったのは同じなので、痛いほど気持ちがわかり、道の真ん中で抱き合って泣いてしまいました。(安全な道)


友達は本当に心配してくれて、会えば誰しもが「息子くんと娘さんどう?」って気にしてくれます。

本当に本当に、ありがたいことです。

でも・・・、やっぱり、自分がその立場にならないと、この気持ちはわかってもらえないんだろうな・・・って思ってしまうんです。


話を元に戻しますが、兄には、自分の子供たちがそうならなくても、わかってほしかった・・・。

兄のことが大好きだから、こんなことで大嫌いにはなりたくない。

でも、やっぱりわかってほしかったです・・・。