海外生活 時事と常識

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日本であまり知られていない海外の常識、文化、社会等の情報をお届けし、21世紀の世界標準に準ずる日本社会、国民を築く為のお手伝いとして、多くの人に読んでもらいたい、ブログです。

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クリスマスまで後1週間

この時期にいつも思う事

 

この時期、一体、世界中でいくら位のお金が動くんだろう

 

日本でも盛大に祝うようになったクリスマス

街のデコレーション、プレゼント交換、ご馳走、ケーキ、パーティー

 

しかし、クリスマスを真剣に祝うキリスト教国家とは決定的な違いが一つ

それは、peer pressure(ピアープレッシャー、social pressureとも)

これがあるか、ないか

 

peer pressureとは、「仲間からの圧力」(辞書)

つまり、「誰々がやってるから、もってるから、知ってるから、

私もやらなくちゃ」という脅迫感です

子供から青年、大人まで社会で生きている以上、

誰にでもつきまとう、あの「人々の手前〜やらなくちゃいけない」です

もちろん必要な事もありますが、不必要なマイナス要素のものが殆ど

例えば、流行のファッション、持ち物、趣味、生活スタイル、

いじめを含め子供が特に悪影響を受けがちな為、時には社会問題になります

 

表面的には楽しく華やかなクリスマス

誰にとっても「楽しい」「嬉しい」クリスマスであれば問題ないのですが、

実際は、その裏に人々の人知れぬ苦労が隠れているのです

 

物で溢れかえる先進国のクリスマス時期

消費者は、羞恥心を忘れた企業に踊らされ、操られ、惑わされ

お財布が空になるまで買う、買う、買う

 

圧力その1 プレゼント(家族、学校の先生、友人、近所付き合い)

      包装代も馬鹿になりません

      家のデコレーション(内装、外装)

      クリスマス仕様豪華な食事

 

「誰が一番素敵な飾りがあるか、誰が飾りやプレゼントに一番お金をかけられるか」

これが peer pressure

皆できる限り、お金の続く限り、時間も金も惜しまずに費やすハメに

「プレゼントを買うお金がない」という消費者に対しては

「お客様の収入に合わせてお選び頂ける様、下は4ドルからと

豊富な品揃えで対応させて頂きます」というChristmas & co.

もはや、「お金がない」は理由になりません

お金が無ければないなりに、有るだけのお金で何かを買えばいいのです

そこで万人に共通なのは、手に残る空っぽのお財布

つまり、11月のお給料は全てChristmas & co.に費やされる

恐るべし Christmas & co.

 

実際に、このプレッシャーは本当に強いのです

ハローウィーンや感謝祭、バレンタインデーといった他のイベントのように

「うちは祝わないから」という理屈は通用せず

「1年に1度のこの日ぐらいは贅沢したい」「子供に楽しい思いをさせてやりたい」
何かして祝いたいという本音につけ込む、Chritmas & co.の巧みなマーケティング戦略

豪華に見せたいという見栄が加わり、自体はエスカレートするのです

 

何故、派手に祝おうとするのか

 

楽しいからやる、それができれば最高だけどお金がなければ楽しいよりも義務になる

義務だからやる、義務でも出来ればいいけど、出来ないと苦しくなる

苦しくても子供の為にやる、子供が喜んでくれれば達成感が得られる

経済的な理由でどうしても祝えない人は普段以上に惨めな思いをすることになる

 

クリスマスのプレッシャーは経済的なものだけではありません

他にもう一つ重大なプレッシャーがあるのです

 

圧力その2  クリスマスを一緒に楽しく祝う家族、友がいるか

 

「誰が一番素敵なクリスマスを過ごしたか」これが peer pressure

クリスマスの夜は、ただの他の夜とは異なり、特別な意味が有るため

その夜を一緒に過ごす人物にはまた特別な意味が与えられるのです

自分に大切な人、自分を大切にしてくれる人の存在を考えさせられる機会では

家族、パートナー、友のいない人はその孤独さを改めて感じさせられ

家族を失った人は、その喪失感を一年のうち一番強く感じさせられることになります

クリスマスを1人で過ごす、というプレッシャーはそういった人々の精神に

より大きな負担をかける事になるのです

 

実際、クリスマス期は、1年のうち自殺者の最も多い時期なのです

 

本来の祝いの意義が失われつつあるクリスマス

楽しいはずの行事が全く逆の効果(不幸)を生み出してしまっていることも

終わってしまった時の寂しさよりも、無事に終わった時の安堵感の方が強いのも特徴

競争心を強くかき立てる、暴走気味の21世紀のクリスマス

巧みなマーケティング戦略で消費者の財布の紐を緩める事に大成功

うまくpeer pressure を利用し、1年で1番売り上げの高い

OO兆円産業に成長した、その様子は、もはや、クリスマスという仮面をかぶった

資本主義の悪質な株式会社「Christmas & co. 」にしか見えないのでありました