そもそも、愛護活動って

何でしょうか。

おかしな話

かもしれませんが

個人的には

動物愛護活動してます

と言うのは

正直あまり

好きではありません。

 

その仰々しい響きも

好きでは無いですが

そうしたことをやっていると

聞いた人達の中には

私に言えば

犬猫を引き取ってもらえる

愛護団体に犬猫を

連れて行ってもらえると

勝手に思っている人もいます。


センターに連れていかれるのは

かわいそう

そうだね、かわいそうだから

引き受けよう。

こんな、小さな

かわいそうと

かわいそうのやり取りで

個人で犬猫を引き取り続けて

譲渡につなげられずに抱え込み

結果、多頭飼育崩壊していく人

人生を壊してしまう人達が

実際にいます。


一般的に

動物愛護は

私達が動物達を護ると

思われていますが

本当にそうでしょうか。

 

動物達に対しては

感謝し、畏怖し

畏敬する

それ以上も以下もないと

個人的には思っています。

 

我が家には

保護犬猫ばかり

9頭いるけれど

助けてあげたなんて

思ったことは

一度もないし

一緒に暮らして

もらっているのは

こちらの方だと

感じています。

 

動物に対して

特別な思いを持つ人の

ほとんどは

意識の有無に関わらず

その心を

彼らによって

護ってもらっている

人達です。

 

悩みながら

日々を生きている

人間にとって

それ以上の恩恵は

ありません。

 

私の考える

動物愛護の本願は

全ての人が動物達に対して

彼らからの

様々な恩恵に対する

感謝と敬意を払えるよう

教化されていく

ことにあります。

 

その上での

譲渡の促進でなければ

飼う側の質の向上

犬猫の社会的地位の

向上などを

願うことも出来ません。

 

国内全ての

動物行政につきまとう

駆除や殺処分の問題。

 

犬猫は殺すな

でもイノシシはいいのか・・・

正直、そうした線引き自体に

違和感を覚えますし

現状を知れば知るほど

可哀想とばかりは

言っていられない

現実も見えてきます。

 

殺処分ゼロの旗のもと

熱心に活動される方の中には

肉や魚、乳製品まで

口にしないと言う人もいます。

 

でも私は、違います。

 

人間は

あらゆる動物達から

様々なものを

搾取し続ける動物。

と言った糾弾を

耳にすることがありますが

 

実際、

その通りだなと

思います。

 

すると

そんな私達が

そもそも

動物に対して

可哀想とか可愛いとか

言える立場にないことに

気づいてしまうのです。

 

犬猫は可哀想だけど

家畜である

鳥や豚の殺処分は

仕方ないと言うのでは

ただの差別でしかない。

 

もし、そうした

差別をやめて

全ての動物に対しての

殺処分をやめたとしたなら

遅かれ早かれ

動物達の強靭な運動能力と

繁殖力を背景にして

人間社会は確実に

様々な動物達の猛威に

晒されることに

なるでしょう。

 

これは、

犬猫に関しても

同じです。

 

一頭一頭は可愛い

でも、それが

100頭になった瞬間

全く別の世界が

出現してしまう。

 

細胞分裂のような早さで

人間の想像を超えて

数を増やしていく様は

想像しただけで

恐ろしくなります。

 

それが

イノシシともなれば

尚更のことでしょう。

 

増えすぎても困る

減りすぎても困る

自然界の不文律を

人間社会が

破壊してしまった以上

可哀想とか、可愛いなんて

言っていられない現実が

そこにはあります。

 

私達は過去

様々な理由の元に

日本の里山から

狼という最強の捕食者を奪い

失いました。

 

結果、イノシシやシカなどが

爆発的に繁殖し

餌の不足などから

村や町に下りるようになり

その脅威と猛威に

今更ながら

おののいています。

 

一方で

私達は社会から

殺処分という手段を

奪い去ろうとしています。

行き場のない犬や猫が

持ち込まれ続け

どこのセンターにも

溢れかえっています。

センターは処分機能を

失ったことで

捕獲機能や収容機能

譲渡機能を失い

結果、街中に

捕獲されないで

繁殖を繰り返す犬猫が

溢れかえってしまいました・・・(仮)

 

こうした仮定の話が

にわかに現実味を帯びてきた時

社会は、センターを

機能不全に追い込んだ

犯人探しを始めるでしょう。

 

動物達、犬や猫も含め

彼らの牙と力と繁殖力

そして、万が一にも

伝染病が発生した場合の

様々な懸念は

人間にとって

避けきれない災害とも言える

レベルに達する可能性も

秘めています。

 

大げさに

聞こえるかも知れませんが

適切な頭数を厳守しての

センターの業務の遂行がなければ

ここに書いた話が

現実にならないという保証は

一つもありません。

 

殺処分ゼロなんていう

身勝手な目標を

血眼になって

達成することよりも

地道でも

手の届く犬や猫達の

避妊去勢を徹底し

手の届かない爆発的な繁殖を

未然に水際で食い止めること。

 

人口減少が

加速の一途をたどる今

動物愛護に限らず

自らの地域社会の

懸念事項や

環境管理のすべてを

行政や人任せにせず

一人一人が真摯に考え

そうした、

身近なもの同士が

思いやりを持って

協働しながら

自らの生活や社会を

守り運営すべき時に

来ているのだと

思索を深めるほどに

思い至るのです。