少し前になりますが
お散歩の準備段階で
柴犬のプーさん2歳の
ファーストセッションに
行って参りました。
お悩みは
「家族への威嚇と噛み」
柴犬さんは
精神的な成長が早いため
6か月くらいの
人や犬との関わり方が
その後の成長に
とても大きな影響を与えます。
柴犬さんに限らずですが
「ある日突然噛むようになった」
一般的に
そんなふうに言われる方が
とても多いですが
犬はある日突然
凶暴にはなりません。
それまでの日々のなにがしかの
マイナスの積み重ねが
ある日、爆発するだけのことです。
柴犬に限らず
犬を正しく知る
と言うことの大切さは
ここにあります。
こうした話をすると
家の子はそうしたことがないからと
他人事のように聞く人がいますが
犬が問題を抱えていないからと言って
その関わり方が正しいとは限りません。
飼い主さんの考えや関わりが
ストレスフルなものであっても
犬の密かな努力や
深い愛情によって
問題が起きていない場合も
あるかもしれないのですから
自分の感情はさておき
真摯に犬との関わり方を
見つめ直すということは
誰にでも必要なことではないかなと
思っております。
今回ご連絡いただいたのは
プーさんのママさんから。
買い物をしていて出会った
飼い主さんから私のことを聞いて
ご連絡を下さったとの事でした。
セッションの際
基本的には
ホームページの
申し込みフォームから送っていただく
情報のみ拝見して
詳細は当日伺うようにしています。
プーさんママさんのお悩みは
プーさんの噛み癖もさることながら
プーさんとの暮らし方。
本や、DVD、ネットの情報など
ご家族皆様はこれまで
様々なことをプーさんのために考え
やってみましたが問題は酷くなるばかり
チカラも強く
引っ張りやイヤイヤが激しいために
散歩もたまにしか行けず
結果、プーさんをケージに入れている時間が
とても長くなってしまったとの事。
ご家族にとっても
プーさんにとっても
とても不本意な状態。
ご自宅に伺うと
立派な体格のプーさんが
ケージの中に。
伺えば、ほとんどの時間を
このケージで暮らしているとのこと。
噛みの程度もわりと本格的とのことで
まずは、プーさんの状態を確認。
お邪魔して一番初めに
ケージから出てきた時の様子は
とてもお行儀が良かったものの
ケージに入ると
その様子が激変。
拝察するに
レベル的には
10のうち
7〜8。
ケージに触れるだけで
歯を剥き出し
怒れるプーさんに大変身。
ケージに触れて怒ると言う事は
体に触れば
もっと怒ると言うことです。
そこまでになった理由は
やはり人間の
関わり方にありました。
それも今日でおしまい。
ケージの中はマックス
部屋の中は中程度
屋外でなら
接触は可能ということで
まずはケージの撤去ありきで
環境設定を変えます。
この状態で室内にフリーにすると
人の指示はまったく通じず
訂正や注意も出来ないうえに
興奮状態になりやすいため
人にとっても
犬にとっても危険なため
様々な対策を考える必要がありました。
プーさんに必要な道具を揃えに
ママさんとパパさんと
近くのペットショップへ。
お散歩が上手く出来ないうちは
フレキシブルリードは
難易度が高く危険のため
普通のシンプルなリードを
おススメしています。
プーさんに必要なリハビリ内容を
様々に考えると共に
ご家族の皆様には
これまでの関わり方を
根本から見直し
新しい考え方とスイッチするために
必要な考え方を
お話させていただきました。
かなりの時間をかけて
ケージの中での
プーさんの興奮を落とし
普通のリードでお散歩へ
引っ張りや
イヤイヤ
様々な作戦で
向かってくるプーさんを
コントロールしながら
運動不足で抱え込んだ
ストレスを
全速力で走って頂き発散。
その後、
お散歩をやり切り
ママさんにも
練習していただきました。
その間に
いわくつきのケージを分解
そこへ戻すことは考えず
その他のやり方で
プーさんとご家族の安全を図り
新しい環境設定を整えます。
まずは、朝晩の散歩を
きちんと毎日して頂くことと、
その他、ご提案した
事柄の出来ることから
ご家族皆さん力を合わせて
取り組んでいただくことを
お約束して
セッション終了といたしました。
犬にとって
「家族の力」は
ご家族の皆さんが思う以上に
良くも悪くも
絶大なものがあります。
生活を共にするのは
ご家族なので
必要な知識や知恵をお教えし
ご家族に頑張っていただくほか
その犬が幸せになる道はないと
考えております。
それが容易いことではないと
言う事は重々理解していますが
問題を抱えた
犬との関わりそのものが
そのご家族にとって
必要な出来事だと
思っている次第なのです。
もちろん、互いの
安全の確保が第一。
人と犬の双方が
互いに頭を使って
あるべき姿に戻っていく
それこそが
リハビリの本来の姿かなと
思っています。
そのことを真摯に受け止めて
犬と向き合った日々は
いつの日か必ず
ご家族にとって
意義深い日々になることと
信じています。
良くも悪くも
その家に
必要な
犬が来ます。
セッション後
すぐに全てが
改善されるわけでは無いですが
いただいているご様子は
とても良い雰囲気。
お散歩の準備段階で
もう笑顔全開(^_^*)
まだまだ
苦手なこともありますが
ご家族全員で
誠実に頑張って下さっていますので
穏やかな生活を取り戻されるのも
そんなに遠い話ではないと
確信しております。
引き続き
応援させて頂きますので
宜しくお願いいたします(^_^*)
こうして身体を伸ばして
ゆっくり眠ることは
犬の精神を穏やかに
保つためにはとても大切です。
プーさんまたね(^_^*)