動物を前にした時

私達人間は

あまりに非力です。

 

本当の学びとは

そのことを

知ることかもしれないと

個人的には思っています。

 

どんなに見た目が可愛くても

その能力を見誤れば

取り返しのつかない

事態を招きます。

 

それは、身近な

犬や猫も同じです。

 

顎の力だけで言っても

小さなチワワでさえ

あっと言う間に

人間の指を喰い千切るほどの

パワーを秘めているのです。

 

人間はいろんな用途に分けて

犬を都合よく利用して来ましたが

そもそも犬は

人と共に暮らすうえで

訓練が必要な動物などでは

ありません。

 

犬は不思議な動物です。

大抵の人は

犬に癒しを望みますが

犬達の多くは

人の心身を健全なものへと

成長させるために

やってくるのです。

 

その人が生きるうえで

本当は何が大切で

何が必要かを考えるきっかけを

与えるためにやってきます。

 

その人にとって

その心にとって

良くも悪くも

必要な犬が来るのです。

 

それがいいか悪いかを別にしても

一見関係のない事柄で

その人の人生にとって

大切な気づきを与えようとする

それこそが

聡明な彼らが持つ深い愛情です。

 

そして、そのことに

彼らが生きているうちに気づける様

真摯に自身の人生を

生きていくことが

彼らの愛情に

真に報いることだと思っています。

 

犬達からの

学びには終わりがなく

私とて死ぬまで道半ばです。

 

家族として

彼らを迎えた瞬間から

共に楽しく暮らし

最後の瞬間を

しっかり見届けることが

飼い主としての

私の本望。

 

だからこそ

彼らが逝くまで

私は元気で

いなければなりません。

 

穏やかな安寧のなかで

看取らせて貰うためには

私が健康で

健全な生活をしていることが

大前提です。

 

生活の質の向上と

価値観の前向きな変化自体が

彼らからの最大の贈り物であり

そのおかげで

今の私の健康や

健全な生活が

保たれていると言っても

過言ではないのです。


 一人一人の

心の安寧の先にこそ

平和な世界があります。


争いのない世界を望むことは

けして難しいことではないと

彼らはすでに知っていて

私達の想像を

はるかに超えた愛を持って

彼らは私達の暮らしに寄り添い

伝え続けてくれているのです。

 

そんな彼らが

安らぎの中で旅立つ瞬間

どんなにたくさんの

ありがとうを言っても

言い尽くせないことが

わかっているから

生きているうちから

何気ない日々の暮らしの中で

ありがとうを

伝えずにはいられないのです。

 

今を感謝のなかで生きること。


そのことに気付かせて貰えて

生きさせて貰えている

その様々な奇跡の積み重ねに

心が震えてならないのです。