命は誰かひとりの手で
守れるものではありません。

命のリレーが
循環していくシステムを
考えることは
私達自身の生き方や
社会全体の考え方を
あるべき方向に導く
大きな指標にさえ
なるのではないかと
思っている次第なのです。

身近な犬や猫達が
私達に見せる
静かな命の育み
その純粋な輝きは
老若男女を問わず
私達人間を大いに
励ますものでもあります。
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いまの愛護は
誰かが捨てた命を
他の誰かが繋いでいく
と言うものですが
これからは…
誰かが大切に育てた命を
次の誰かが
代替わりして
引き継いでいくという
もうひとつの愛護の姿を
模索する時期に
来ているような
気がしています。

厳しい年齢制限などで
譲渡を希望をしても
譲ってもらえず
ペットショップに行く高齢者が
後を絶たない今
年齢制限で
切り上げられる方達に
ただ無制限に
可愛がるばかりでない
正しい知識を
学んで頂く環境が整えば
人と犬双方の
シニア世代のなかで
良い循環が
生まれるような
気がしております。

シニアの方々への譲渡で
懸念されるのは
終生飼養の問題ですが
そもそも居場所がなければ
命さえ繋がらない現状を
考えますと
終生飼養には届かない
一定の年齢に達した方を
年単位の
受け入れ先として登録して頂き
先に登録された方達の
代替わりの担い手に
なっていって頂けたらと
思ったりするのです。

とはいえ
言うは易し
行うは難し…です。

せめて、自分がそうした
年齢になる頃までに
ここに述べた
私の勝手な理想が
現実のものになって
願わくば
人生の最期まで
犬や猫達に囲まれ
誰かの役に立ちながら
暮らしていたいと
祈るばかりなのです。

飼養者の代替わりは
現実問題として
犬達にとって
大きな負担になるのではと
心配しない訳ではありませんが
正直、彼らはそんなに
ヤワではありません。

無論、終生飼養に勝るものは
ありませんし
環境も変化しないことに
越したことはありませんが
彼らは人間よりもはるかに
環境の変化に強く
順応性が高いと
個人的には考えております。

彼らが何よりも
優先するのは
生きることそのものです。

生きることに
一点の迷いもない
それこそが
彼らの強さの源なのです。

命はみんなで 
見守り育むものです。
自分の命を誰かが
誰かの命を自分が
誰かが大切にしてきた命を
次の誰かが
大切に引き継いでいく。

そうした小さな連携や
命に対しての明確な意思を
一人一人が持つことで
救われる命が
たくさん
あるような気がします。