どんなに
きれいな
言葉を並べて
売られていたとしても

これが現実です。

こうした事は
特別な人間だけが
やっていることではありません。

酷な言い方をすれば
人間である以上
その可能性は
全ての人が有しているのです。

日本は素人繁殖が
盛んです。

ブリーダーと呼ばれる人達が
犬の避妊去勢を拒む理由を
冷静に考えてみてください。

その先に自分の手駒として
その犬を使いたいと言う思惑が
裏に隠されているのです。

ブリーダー、繁殖屋は
犬達の生みの親
なんかじゃありません。

実家なんて価値観は
犬達にはありませんし
親や兄弟といった区別も
犬達にはありません。
だからこそ
近親交配が出来るのです。

繁殖屋の言うことを
まともに聞いていたら
犬を健全に
正しく育てることなんて
出来ません。

繁殖屋を
中心とした付き合いを
好む人がいます。
それは何のためですか。

本当の犬のことを考えたら
繁殖に手を出している人とは
付き合えないはずです。
繁殖屋が語る物語に
惑わされないでください。

愛する犬の子供の顔が見たい
孫の顔がみたい
そんな血の繋がりに
固執する人間の
小さな欲望からすべてが始まり
増えすぎた家族が
お金に見える瞬間が
やってくるのです。

お金に見えてしまえば
もっと増やしたくなるのが
人間の卑しさです。

人間の心は
仏にもなれば
鬼にもなるのです。

人間の感情を癒すために
彼らは生まれて
来るわけではありません。
ましてや、人間を養うために
存在しているのではないのです。

命を搾取し続ける人間と
そうでない人間とは
紙一重だと言うことを
私達一人一人が
もっと自覚しなければなりません。

一人一人の小さな欲望が
巨大なペット業界を
今も支え続けているのです。

ペットショップの影には
こうしたパピーミルがあります。
そして、質より量で繁殖された子達は
心身ともに不健全な状態にあります。
その不健全さは
あらたな経済を動かします。

不健康であったなら
病院が儲かります。
しかし
死という病を
治せる医者はいません。

不健全であったなら
トレーナーが。
しかし
飼い主という環境が
変わらなければ
犬に安寧は訪れません。

すぐに亡くなるなら
葬儀社が。
しかし
自分にとっては
掛け替えのない遺骨も
他人にとっては
意味のない物質です。

犬を亡くしたなら
あらたに犬を迎える
消費者に。
純粋で
無知な人間には
とことん優しい業界です。

飼い主や犬達の
悲しみや苦しみを逆手に取って
はっきり言って底無し。

ペット業界の
末端の人達までも
いみじくも
私達消費者が養って
しまっているのです。

無知な感情に付け込まれた
一般の人々が意図せずに
犬達の残酷な現実を
後押ししています。

ペット業界に
従事している人達の大半も
実は被害者です。

動物が好きだからこそ
大金を払い
勉強して
足を踏み入れた業界です。

しかし現実の
あまりの惨さに
心を病んでやめていく人が
後をたちません。

各業態の
トップにいる者だけが潤い
それ以外のほとんどの人が
理不尽な悲しみや痛み
必要以上な経済的な負担を
背負わされているのです。

すべては需要が
あればこそです。

その需要がなぜ起きるのか。

人は何を犬に求めているのか。

そもそも
それは
犬に求めるべきことなのか。

改めて考える必要が
あるのではないかと
思っている次第なのです。