昨晩のクローズアップ現代
あなたのペットは大丈夫!?
~ 追跡 ペットビジネス遺伝病の闇~
ご覧いただけましたでしょうか。
私達人間の欲望
小さくて・・・
珍しくて・・・
流行の犬種で・・・
あまりない毛色で・・・
この結果
たくさんの犬たちの命が
踏み台にされながら
売れる命を作出し
売れなかったら
見殺しにするという
一般的なブリーダーの現実を
ご覧いただけたと思います。
犬種の特性や
遺伝的な疾患に関する
知識を持ち
研究し配慮しているブリーダーは
日本にはほとんどいません。
どんなに立派な肩書きが付こうとも
その肩書きでさえ
お金で動く世界です。
ペットショップが
遺伝子検査を義務付けたとしても
そんな身銭を切り
レッテルを買いに行く様なことを
元々意識の低いブリーダーが
するわけがありません。
薄汚い犬舎に
積み上げられた犬達。
その傍らにいた
年老いたブリーダーの顔には
命を手にかけ、さばいてきた
生き様が滲み出ていました。
最後に出てきた
ボーダーコリーのブリーダーさん曰く
ブリーダー業は
専業では成立しないのが
当たり前な職種です。
それはトレーナーも同じです。
もし、専業で成立しているとするなら
その裏側はご覧の通り
嘘と騙しと誤魔化しの山なのです。
愛護法が改正となり
出口を塞がれた
ブリーダーが続々と多頭崩壊しています。
売れなかったらセンターへという構造が
崩壊した結果・・・
売れなかったら愛護団体へという
なんとも矛盾した流れが出来始めています。
当たり前といえば
当たり前かもしれませんが
この事態を
受け入れ看過するわけにはいきませんが
業界団体の多くは
業態を変えることなく
バックヤードの仕組みを
「専業ブリーダー」から
「副業素人ブリーダー」へ
「行政への殺処分依頼」から
「愛護団体の保護活動」に
スイッチしているだけです。
愛護に奔走する
多くの人達の愛情に漬け込み
足元を見ているのです。
それもこれも
私達、消費者の
とりとめのない
小さな欲望の暴走の結果です。
大切な家族と言いながら
本来の家族には
絶対にしないことばかりを
し続けているのです。
逆を返せば
家族では満たされない思いを
全力で犬達が
受け止めさせられているのです。
問題行動を嘆く人は多いですが
犬達の精神を全く理解せず
好きな様に扱うというのは
私からすれば
正直「虐待」と同じことです。
誰だって
家族にオモチャ扱い
ピエロ扱いされたら
顔では笑っていても
不信感と
消えない心の傷を負います。
ですから
犬に噛まれたとしても
当たり前の話ですが
その犬を責める気には
なれないのです。
裁かれるべきは
私達一人一人が抱える
小さな欲望です。
そんな「つもり」はなくても
相手がそう捉えていたとしたら
どんな些細なことであっても
改めるべきなのです。
そうすることでしか
失われた信頼の回復はありません。
純血種の血筋が
乱繁殖された結果
劣性遺伝が拡散している
日本のブリーディングの現状は
最悪な状況と言えますが
もはや、ミックスばかりになった方が
本来の犬の在り様に退行し
遺伝的な劣勢も薄れ
犬種礼賛という
人種差別に近い価値観を
崩しゆくためにも
良いのではないかとすら
思っています。
どんな見た目でも
どんな状態であっても
犬は犬です。
犬の世界はボーダレスです。
いじめや差別や
争いのない世界は
既存の価値観を捨て去り
違いを受け入れ
他者を尊ぶ
一人一人の心によって
具現化されていきます。
犬達の現状を
怒り嘆き哀れむ前に
私達一人一人が
自分の感情に
責任を待つことから
初めて行くしかないと
思っている次第なのです。