昔は
犬が逸走しても
迷子にはならず
自力で帰って来れたかも
しれませんが。

現代は
様々な匂いに溢れていますし
犬の帰巣本能自体が
薄れてきているため
迷子犬が自力で家にたどり着くことは
ほぼ無理な状況にあります。

犬だから
そのうちに帰って来る。

高齢の人ほど
それを固く信じている人が
多い印象ですが
飼い犬を大切に思うなら
逃がさない努力をし
万が一逃げた時には
探す努力をして下さい。
探されず
センターに収容されている犬
いわゆる首輪付きの犬は
本当に多いです。

家の出入りのルールを作ること。
ルールが徹底出来ないなら
マネージして犬をきちんと管理すること。
リードを離さないこと。
首輪を緩めたまま散歩しないこと。
避妊去勢すること。
※これは、ホルモンの影響で
本能的な逸走を招くのを抑えるためです。

今回のことに限らず
意図せず
犬が迷子になってしまった時
犬を見つけるのは
本当に本当に大変です。

犬は驚くほど移動します。
大きな道路も
市町村をも超えて移動します。
以前、迷子犬の捜索を
お手伝いしたことがありますが
途方に暮れる思いでした。

幸い、関わった迷子犬は
無事に見つかりましたが
その移動距離にはおどろかされました。

万が一に備えて
首輪以外に
迷子札専用の首輪をしておくのも
良いかもしれません。
また、首輪を二本にして
つなぐことで
首輪抜けし難くすることも一案です。

首が苦しそうだから
首輪を緩めにつけるのは
一見優しさに思えますが
その優しさが仇になり
逸走を招いてしまっては
目も当てられません。

散歩するときは
指一本入る余裕だけ残し
首輪を締め直して出発すること
ほころびのないリード
慣れないうちは伸びないリードで
グイグイ散歩ではなく
テクテク散歩をさせること。

小さい犬は
逸走ではなく誘拐され
売られたり
虐待の標的にされたりすることも
考えられます。

外に繋がれていてうるさければ
故意にリードを
外されてしまうこともあります。

いくら慣れた道でも
事故に遭う可能性は
ゼロではありません。

犬猫だけでなく
ペット達にとって
飼い主のいない
外の世界や
現代社会は
人間にとっての
未開のジャングルと同じです。

目まぐるしく移り変わる
人や車の流れは
犬猫達にとって
激流に身を晒すのと同じくらい
大変危険な環境であることを
理解しておく必要があります。

彼らを
この社会に招き入れたのは
私達です。
ですから、努力すべきは
私達人間であるはずなのです。