犬に言葉は必要ありません。
必要ないというより
意味がないという方が
合っているのかもしれない。
犬は言葉を話さないから
理解できなくても
仕方ないと考えるのは
あまりに安易です。
アウトプットは出来ないけれど
彼らはずっと
全身全霊で私達の存在を
感じています。
言葉を自在に使える人間は
いつの間にか
自分が理解の出来る言葉でなければ
理解しようともしないように
なってしまいました。
「意味わかんない。」
この言葉の持つ冷たさにも
気づくことはありません。
本当は言葉になんか
出来ない思いで
世界は溢れているのに
言葉以外のものを
見なくなったり
切り捨てるようになってから
私たちはすっかり
人としてのあり方を
見失ってしまったように思います。
犬にとって
私たち人間の言葉は
雨音や風の音と同じです。
雨は何もしゃべりませんが
私達に傘をささせることが出来ます。
私たちが雨の日に
空を見上げて傘をさすように
犬たちは私たちを見て
その日
その瞬間の気分を
決めているのです。