ルイスとの出会いから
好きこそモノのなんとか…で
ほぼ独学にて
犬のことを学んできました。

これまで行く先々で
たくさんの飼い主さんや犬達と
出会ってきました。
そしてそのうちのほとんどの方が
大なり小なり
犬の行動やしつけに悩みを
お持ちでした。

みんな悩んでいる。
それもみんな
似たようなしつけ方で
みんな悩んでいます。

犬の悩みは
生活に直結しますから
皆さん、本気で悩んでいます。

悩み過ぎて
ノイローゼ気味になったり
犬の問題から孤立したり、
手放すことを考える人
実際に手放してしまう人もいます。

なぜ、こんなにも
悩む人ばかりなのか。

なぜ、犬のしつけを謳う業者が
群雄闊歩しているのに
悩みが尽きないのか…。

それは
総じて、しつけ方以前の
土台になる知識が
飼い主さんに
提供されていないからです。

それはなぜか。

それを提供してしまうと
彼らが職を失うからです。
彼らとは
犬のしつけを謳う業者です。

犬との暮らしは
人が犬を正しく理解していれば
穏やかなのが普通です。
勉強などしなくても
誰でも出来ることです。

人間であれば
誰でも犬を扱うことは出来ます。

トレーナーとして
問われるべきは
そうしたことを正しく理解させる
コミュニケーションスキルです。
トレーナーを目指す人の中には
対人関係の煩わしさを嫌い
犬の仕事を
選んだという人が多いです。

トリマーさんは
技術さえあれば最低限成り立ちますが
私の考えるトレーナーは
犬を人に理解させる仕事なので
飼い主という
人間抜きには成り立たない職種なのです。

人の仕事や遊びに
付き合うことに特化した
使役犬や競技犬は
その成り立ちや目的、育て方の方針も
家庭犬とはまったく異なることを
私達飼い主は理解すべきです。

人にも犬にも
何かを教えるためには
知識以前に深い洞察力と
柔軟な人間性が必要であり
少なくとも、そのことに気づく
感性がなければなりません。
犬にマニュアルはありません。
問題行動に至った犬を相手にするための
臨機応変さは
自分で学ぶしかないのです。

私達、飼い主は
お金を払って
自分の犬を
トレーナーの癒やしに
使わせたいわけではありませんし
悩める飼い主の皆さんは
自分の犬と
自分の人生を生きていくために
必要なことを知りたいのです。

数多あるトレーナーの中には
問題のない犬を相手に
問題を作り出して
荒稼ぎしている人もいる⁈
…なんて話も
残念ながら聞こえてきます。

業界の昔ながらのシステムと
その巨大な経済活動を回すために
飼い主も犬達も
トレーナーと呼ばれる人達ですら
その歯車の一端を担わされ
必要な知識を与えられずに
悩んでいるのです。

犬のしつけは
テクニックではなく
哲学です。

哲学には終わりがありません。
犬達が私達を幸せな気持ちにするのは
ぶれないその生き方にあります。

精神が困窮する現代で
生きた哲学を
犬達から私達は学ぶべきであり
私達人間の無意識は
すでにその必要性を
感じているからこそ
犬という存在を欲するのだと
思うのです。

飼い主さんの育て直しを目的に
オリジナルメソッドを元にした
「プロ飼い主養成講座」を
立ち上げておりますが
ゆくゆくは
そうしたことを教えられる人自体を
育てていける
そんな機関を
立ち上げられたらと思っています。

だいぶ大きな話ですが
それが出来たら
何かがきっと変わっていくように
思っております。