犬を遊ばせる場所という
イメージの強い
ドッグランの利用に関しては
皆さん様々悩みが
尽きないようですが
そもそも
ドッグランは犬にとって
人間が思うほどには
自由な場所ではありません。
そこには同じように
フリーな犬達がいて
犬同士の礼儀を知らず
振る舞い方を間違えれば
犬達が一斉に
その犬の周りに集まって来ます。
それこそが
犬達の暗黙のルールなのです。
そんな静かな駆け引きが
犬達の中に
あることを
知る由もなく
興奮を煽る飼い主は
犬からしたら
大迷惑だったりするのです。
せっかく
ドッグランに来ているのに
ウチの子はちっとも
楽しそうじゃないと
嘆かれる飼い主さんが時々います。
でもよくよく見れば
その飼い主さん自身が
どうしていいかわからず
ドッグランで
犬と一緒に同じ場所で
固まっていることが
多いように感じます。
その場に犬を
馴染ませたかったら
イタズラに
興奮を煽るのではなく
まずは
他の犬を気にせず
ランの中を
犬と一緒に散策し
歩いてみて下さい。
動かずにじっとしていると
緊張は増すばかりで
犬を足元に置いて仁王立ちに
なっているのは
あまり良い状態ではありませんし
不安気な
または、興奮ぎみな
飼い主の様子を
犬は感じています。
飼い主に対して
不安定さを感じるが故に
飼い主の側から
離れられないという場合や
ただ単純に
犬同士の振る舞い方がわからず
他犬という見えない壁に
圧倒されて
動けないという場合もあります。
飼い主の皆さんには
是非とも
自分の犬への
思い込みのストーリーを捨てて
犬の過不足を補う関わりを忘れずに
犬社会を見つめる視点を磨く
実践の場として
ドッグランを
利用してもらえたらなと思います。
具体的にドッグランで
飼い主が出来ることは
足元に固まった犬を
感情的に抱え込み
宥めたり、励ますことではなく
その場をさりげなく離れて
犬を散策に連れ出すことです。
歩いている途中で
犬が立ち止まっても
人は立ち止まらず
付かず離れずでさりげなく見守りながら
過ごすことで
犬は落ち着いて過ごす術を身につけます。
あまりに不慣れで
その子が緊張を増せば
その緊張を嗅ぎつけて
周りに犬が集まり出します。
そんな時は
犬同士の距離が詰まり過ぎる前に
どうしていいかわからない犬達を
それぞれの飼い主が
呼び戻しを掛け
その場面に助け舟を
出してあげることが
ドッグランでの
一番大切な
飼い主の役目であります。
ドッグランは
ただの広場ではなく
犬にとっても
人にとっても
おおいに学びあえる
見どころ満載な
貴重な場所であり
それを活かせるかどうかは
利用する人間の意識に
かかっているのです。