以前

ペットショップの終わり方という

記事を書きました。


下記にご紹介するのは

現実を何も知らないまま

ペットショップで働くことになった方の

苦悩の告白です。


現場で働かれている方の多くは

動物好きな人達です。

「動物と関われる仕事がしたい」

そんな気持ちで

胸を躍らせて選んだ職場…


どんなに酷い現実をまえにして

どんなに胸を痛めても

辞めない限り

生活がかかっていますから

声をあげることは

許されません。

そうしてやり過ごすうちに

加担したことへの罪悪感に傷つき

身動きが取れなくなるのです。


そこで、売り買いされる犬

そこから犬を迎えた人

そこで働かざるを得ない人

喜び以上に

悲しみを抱えている人が多いこと

そして、それを言えずにいること

動物達の愛情に癒され救われている

私達には

その悲しみを知り

伝える責任があります。


犬の悲しみのうえに

人のシアワセはありません。

人の悲しみのうえに

犬のシアワセはありません。





杉本彩さんのブログより

下記転載いたします。


(前略)

ペットフードの

デリバリー販売を始め、

何店舗か出した頃、

フードの問屋さんから茨城で

ペットの生体販売を

やらないかという話がありました。

動物、生物は大好きでしたし、

お客様の喜んだ顔が

もっと見られるという思いから

その話をうけることといたしました。


大手のホームセンター内の

ペットショップなので、

扱う動物は様々で

犬・猫・うさぎ・チンチラから

熱帯魚まで

数百~千に近い数でした。

最初に驚いたのは、

飼育中に亡くなることの多いこと。

金魚は一日に何十~百、

その他の動物も

一日に数匹亡くなりました。

そしてその亡くなった子を、

ホームセンターのゴミ収集に

当たり前のように捨てること。

それがとても嫌で茨城の責任者に

すべての生物を

埋葬することを指示しました。

亡くなる子の半分以上は

ストレス、残りは

病気によるものでした。


次に驚いたのは、

犬猫のセリ市場です。

ブリーダーは生まれた子の

20%を通信販売

5%を繁殖用として残し、

5%を治る見込みのない欠陥として処分。

残りの70%をセリ市場に

というのが一般的です。

セリ市場では、

進行係が一匹一匹紹介します。


「次はシーズーです。埼玉県産、メス、右足後ろ難有り、ペコ(頭蓋骨未発達による陥没)1cm有り、1万円からお願いします。」


そのシーズーが欲しい店は

購入希望価格を書いたボードを上げ、

一番高い価格を書いた店が

セリ落とします。

生きている動物を、

まるで野菜のように

扱っている感はぬぐえません。

あとから発覚する障害も

少なくありません。

心臓病、皮膚病など。


店に連れて行き、

せり落とした金額の

8~20倍の値段をつけます。

生後6ヶ月を過ぎると

仕入れ値またはそれ以下。


10ヶ月を過ぎるとタダ同然。

ペットショップ側は仕入れから1ケ月が

勝負なので何とか売ろうと

あの手この手を使います。


「飼いやすいですよ、

    手間がかかりません。」


散歩に行かなくていい犬なんて

いませんし

手間がかからない子なんて

いません。

そして販売又仕入れ、それのくり返し…。


ある時、問屋さんから

チワワを買ってくれないか

という話がありました。


生まれつきペコが大きくぽや~んとした

チワワの男の子でした。


とても可愛いので1週間で売れたのですが、

低血糖になり店に返却されました。

低血糖は環境の変化などで

血糖値が下がり体が冷え、

最悪の場合50%の確率で死に至る病気です。


店の責任者の

「低血糖だし安楽死させますか?」

という言葉に耳を疑い

「俺が家に連れて行く」と言い

毎日蜂蜜とスタミナチューブをあげ

はげまして育てました。


その子も

生きよう生きようとしてくれ

低血糖は奇跡的に治りました。


チイと名付け私の

かけがいのない子になってくれました。

しばらくして

茨城の店を辞めることにし、

辞める時連れて帰れる子は

連れて帰って来ましたが、

病気などで亡くなる子も多かったので、

とても辛い思いをしました。

もう二度と生体販売はしないと

心に誓いました。

チイは生涯病気と闘い、

12年という短い間でしたが

私にたくさんの事を教えてくれました。

今でも少し落ち込むと

「しっかり!!」という声が

聞こえてくるようです。

全ての動物が

幸せな一生を送れるように、

少しでもその力になれるように

今後も活動(犬猫保護・まめちびくらぶ)を続けていこうと思っています。

少しでも心が負けそうになったら、

チイの絵を見て

チイにはげまされようと思います。

現在は、ペットフードの

デリバリー販売のかたわら

まめちびくらぶとして保護活動に

従事されています