飼い犬が殺したいくらいうざいです。
中学生です。犬は嫌いです。
※これは、公開質問サイトに投稿されていたお話しです。

だいぶ、ショッキングな見出しですが
とても、大切なことを提起しています。
犬が人の生活圏で暮らす上で
クリアしなければならない
最低ラインがここにあります。

下記、長文ですが
参考までにご覧ください

★★★

飼い犬が殺したいくらいうざいです。

中学生です。犬は嫌いです。

私は猫派で猫が大好きで
小学生の時まで猫を飼っていました。
でも4年生の時に母親が逃がしてしまって、
号泣したのを覚えています。

卒業前くらいに
祖父が飼っていた犬を引き取りました。
祖父は一人暮らしで
マンションに住んでいるのですが、
玄関前を人が通る度に
吠えて困っていたらしいです。
それ以外はちゃんとしつけもなっていました。

母親も猫が好きだと言っていましたが、
今思うと嫌いだったのかなと思います。
今飼っている犬はベタベタなクセに、
猫を飼っていた時は
私にしつけを押し付けていたので。

引き取るまでは可愛いと思ってましたが、
引き取ったあとは親がベタベタに甘やかしたので、
せっかく祖父がしてくれたしつけが
無駄になっているような気がします。

※ここから私が犬をうざいと思う理由を書きます。
偏見も入ってるかもしれません。

うちの飼い犬は、私達がご飯を食べている時に
分けて貰おうとテーブル周りをうろついたり、
その私達の足(ふともも?)の上に乗っかって来たり、
長椅子に乗って前足を
テーブルの上に乗っけたりすることがあります。

おかしいですか? 毎回です。

当たり前のようにしているので
普通はどうするのか分かりません。
食卓を並べる所に
床を走り回ったその足を
乗っけるのが許せません。

犬だけでなくそれを
注意しない親だって勿論ムカつきます。
なので私が毎回注意して、
私が犬の嫌われ役になっています。

チャイムが鳴ったりすると吠えます。
親が出掛けても吠えます。
絞め殺したいです。
やりかけたことがあります。
すぐ我に返りましたが、
その時考えてたのは
「親に怒られる」だけです。

登校前制服姿で椅子の隣で立っていると、
何を洗脳されたのか足に噛みついてきます。
蹴り飛ばしたくなりますが
親が隣にいるのでそれも出来ません。

ソファーに座ろうとして
手を掛けても狂った様に噛みついて来ます。
親の前なので
ふざけたフリして反撃したら
うなりながら親の所に行って避難します。
卑怯じゃないですか? 殺したいです。
知能が高いから
卑怯なことを思い付くんだと思います。

最近はテトテト歩く音さえ憎いです。
蹴りたいです。殴りたいです。殺したいです。

でも親の目があるので無理です。

てめぇがクソみたいに
ベッタベタにしてんだから
てめぇがしつけしろクソがと思います。
すいません。でも本当のことです。

正直に親に話しても
ふざけてるとしか思われなかったです。
取り合ってくれませんでした。
どうすれば良いでしょうか。

★★★

犬を家族として迎え
暮らす生活が定着してひさしいですが
犬を溺愛するあまり、犬も人もバランスを崩し
生活に支障が出ている場合が
目立つようにもなって参りました。

今回なぜ、この公開質問を取り上げたかと言うと
犬好きの人、犬を溺愛している人たちには
なかなか、見聞きすることが出来ない
犬嫌いな人の声だからです。

とはいえ、この方の質問の内容をよくよく読んでみると
実は、「犬」という動物が
それほど嫌いなのではないことが
わかりますでしょうか?

動物としての「犬」が嫌いなのではなく
家庭の中での、その犬の「態度」
また、その「態度」をおざなりにしている
「母親」に対して、
やり場のない、怒りと理不尽さを感じているのです。

これを読んで、そんな小さな犬に
目くじらをたてなくても…と思った人には、
残念ですが、犬を飼う資格…資質はありません。

この質問者さんは「娘」という立場ですが
日常での、犬への不快感を、
ストレスを訴えているのにもかかわらず
飼い犬からも、
自分の親である母親からも「尊重」されていません。

これでは、家族はバラバラになります。。。

この公開質問は家庭内の話しではありますが
これを、世間に当てはめれば
このような不快感を抱えている人が
声をあげることなく多数、世間に存在しているという事実を
犬を飼う人間として、しっかり受け止めないと
ならないと思います。

この娘さんは、根っからの動物嫌いではありません。
おそらくは「尊重」することを教えられている…
つまり「躾の出来ている犬」であったなら
ここまでのストレスを感じなくても
済んだのではないかと思うのです。

そして、この話しの最大の問題点は
母親の態度です。

同じ家族に対して、敵意を露わにしている犬を庇い
その犬への躾の必要性を感じている
正当な声を無視しているのです。

これは、家庭内のみならず
世間一般に非常に多く見受けられる光景でもあります。

溺愛はエゴです。

飼い犬そして、
溺愛している自分自身以外の人達
すべてに対して
もっと言えば、社会に対しての
責任放棄です。

「こんなに可愛がっているのに…」
「躾けるなんて可哀想…
    私には噛まないし
             噛まれない様にすればいい」
と言うような
一方的な思いに溺れていたいなら
「縫いぐるみ」を選ぶべきです。

真の動物愛護を進めるためには
何が今、求められているかを
あらためて考えさせられる
貴重な質問でございましたm(_ _)m

人も犬もストレスのない世界には
厳然としたルールが必要です。
それを、人と犬が学び合うことこそ
正しい「躾け」の在り方です☆

追記・・・

色々と書きましたが
少しずつ
人と犬のあるべき姿に気づき
可愛がるばかりでなく
しっかりと犬に向き合い
問題行動や躾に
本気で取り組まれる方も増えています。

その方達の小さな歩みが
やがて、大行進となって
社会の中で当たり前になるよう
日々学び、経験を重ね
微力ながら
全力で応援させて
いただきたいと思います。

犬を飼う人、それを取り巻く人達すべての
意識の改革、底上げを目指すことで
真の動物愛護を目指すこと。
そうすることで、
本当の意味で救われるのは
現代の人の心だと思うのです。
人の心に届く「トレーニング」であるよう
心掛けたいと思います☆