先日、テレビを見ていて
ある人が
人は何のために学ぶのかという問いに
「それは、人間になるためです。」と答えていました。

これは、犬にも言えることです。

犬になぜ躾が必要か
「それは、犬になるためです」
人間と共存して行くことでしか
生きていけないのが犬という動物です。

人に従えて初めて「犬」になるのです。

教育がなく、粗暴な人間を人は野蛮人と言います。
犬にも同じことが言えます。
社会化されていない犬は、犬ではありません。
でも、実際は
社会化の大切さを知らない人が多いです。
そして、犬らしく生きられずにいる
犬達のなんと多いことか。

たくさん抱きしめる前に
可愛い洋服を着させる前に
犬に必要なのは
犬として、犬らしく生きるために必要な
ルールを教えることです。
犬に真面目に向き合うことは
自分に向き合うことと同じことなのだという事実が
自己愛の延長で犬を愛している人には時に重荷になるようです。
飼い主の気持ちは癒されたとしても
自己愛の延長で愛される犬は孤独と不安を抱えています。
人間でも同じです。自己愛の強い親の愛情は毒リンゴのようなものです。
食べれば食べるだけ、具合が悪くなります。

犬を自分の生活に引き込んだ責任として人は
犬をしっかりと導いていかねばなりません。
リーダーとか、アルファ論ではなく
最愛の友として、犬の先を歩かねばならないのです。
親がこの世に子供を産み落とした責任として
子を導こうとするのと同じように。
導かれることで、犬は穏やかで、安穏とした
本来の犬らしさの中で初めて生きることが出来るのです。