

自分の意志で創造するという選択を通じて
人生とは発見のプロセスではなく、創造と選択のプロセスです。
自分の世界で気づくものはすべて、皆さんがそれについて考えたことなのです。
皆さんは常にこのプロセスに携わっています。
そのことに自分で気付いているかどうか、この事実を意識しているかどうかは別です。
人生での出来事に、たまたま起きることなどありません。
皆さんの人生を生きているのは皆さんで、人生を創造し、
人生のあり方を選ぶのは皆さんなので、人生は皆さんを通じて起きているのです。
座ってこの記事を読んでいても、人生は皆さんを通じて起きています。
今なすべきことは、次に何を選ぶか決めることです。皆さんが次に創造するのは何ですか?
最初のステップは、自分が望むものをはっきりさせることです。
願望は、夢を作り出す第一歩です。願望は思考より重要です。
皆さんの魂を通じて感じられる心の情熱なのです。
“求めよ、されば与えられん”“門を叩け、さらば開かれん”と言うではありませんか。
願望は、私たちにとって求めることであり、門を叩くことなのです。
自分の求めるものは必ず手に入れることができます。
それなら、求めましょう。受け取る準備を整えて求めるのです。
自分の望みがはっきりしたら、予定通り創造に取り掛かってください。
思考は、願望によって明らかにされた入り口を通る、次のステップです。
思考がなければ、何も存在しないし、かつて存在したこともないはずです。
最も単純な概念から、最も複雑な発明まで、すべては思考から始まります。
思考がアイデアや言葉、物を生み出すのです。
創造における次のステップは言葉です。言葉はすべて、思考が映し出されたものです。
言葉は創造的です。皆さんの人生を通じて、創造的なエネルギーを発します。
言葉は思考よりも力強いものです。
いったん言葉が発せられると、皆さんを通じて様々な現れ方をします。
皆さんが深く関わっている創造の場に混乱を招いたり変化をもたらしたりします。
自分が発する言葉を聴いてみてください。自分が創造した言葉に耳を傾けるのです。
願望や思考を表す言葉が発せられれば、夢は確実なものになります。
これは創造における無限の部分です。行動を起こせるのはそのあとです。
行動は動く言葉です。言葉は思考を表現したものです。
思考はアイデアが形作られたものです。アイデアは願望のエネルギーが現れたものです。
願望のエネルギーは人を引き付ける力が解放されたものです。
力は現存する元素です。元素は万物の粒子、つまり、万物の本質なのです。
心に浮かんだ願望に従って考え、話し、行動すれば、すごい人になりたい、
あるいはすごいことをしたい、すごいものを手に入れたい、という燃えるような情熱が生まれます。
そこで、知識という要素を加えましょう。
そして感謝という謙虚さも加えましょう。
思考、言葉、行動を通じて自分が求めた願望を抱くと、感謝以外の祈りは必要ありません。
この知識の場で生きることが上手になればなるほど、
皆さんは絶え間なく広がり続ける感謝の念とともに生きることになるのです。
自分が生み出したものに感謝しましょう。
そうすれば、創造力を養うことになります。
感謝を伴わない創造は、はかないものが多いです。
感謝の気持ちが欠けていると、創造を続けることはできません。
これ以上創造を楽しめないということを少しでも感じたら、
創造が教えてくれたことに感謝しましょう。
そして次に進んでください。新たな願望、新たな思考、新たな言葉、新たな行動から始めるのです。
あなたが次にやるべきことは、再び選択するだけです。
次の望みの実現を求めましょう。
たった今皆さんに起きているのとまったく同じように、この循環は生涯続きます。
皆さんの人生は意識的に作り出せます。選ぶのは皆さんです。
願望、思考、言葉、行動を通して夢を実現させられるかどうかは皆さん次第です。
これらはすべて、エネルギーとして皆さんの中で循環します。
皆さんのエネルギー、皆さんの光です。創造をあきらめることはできません。
皆さんは常に毎日の生活の中で創造しているのです。呼吸も創造です。
睡眠も創造です。愛する人を抱きしめるのも創造です。
創造し続けましょう。
そうすれば、自分の望む人生が明らかになります。皆さんの人生は皆さんのものなのです。
“ウィズインアズスルー・ユー!・レター”は、続きもののメッセージです。
正しい考え方を続けるための簡単で分かりやすいテクニックや、
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スコット・キエール:スピリチュアリティーに関する知識人で指導者、社会企業家、先進的戦略家、詩人。http://www.ScottKiere.comMECAコミュニケーションズ社の共同設立者で、ソーシャルベンチャーネットワークの取締役会メンバー。スコットの電子雑誌“ウィズインアズスルー・ユー!・レター”は下記のサイトで入手できます。
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原動力の源
数時間前からほとんどの部屋の明かりが消されていたが、ある一室にだけ明かりがついていた。
人気のない建物の静けさの中で、課長が仕事を続けている。
報告書を見直し、数字を検討し、翌朝まで誰も読まない伝言やメールに返事を書いていた。
するべきことは山積みで、数多くの責任や決定が、課長の指示待ちだったのだ。
課長はドアのところに部下の1人が立っているのに気づき驚いて、静けさは破られた。
その部下は、片足だけオフィスに踏み入れ、もう片方の足は廊下に残したまま、
遠慮がちにノックをした。「少しお邪魔してもよろしいでしょうか?」と部下が尋ねた。
課長は椅子の背にもたれて「もちろんだとも」とほほ笑んで言った。
「こんなに遅く、ここで何をしているんだ?」すると部下が答えた。
「仕事がたまっているので、遅れを取り戻そうと思いまして。
私が遅れるとお客様に迷惑がかかるかもしれません。それは避けたいんです。
私の責任ですから、自分で片付けようと思っています。
でも結局は課長が処理してくれているんですよね」。
課長は笑いながらこう言った。
「君の言う通りだよ。それならなぜそこで立ち止まっているんだ?」部下はデスクに歩み寄り、
傍らの椅子に腰をおろして言った。
「課長にお尋ねしたいことがあるんです」。課長が「何だ?」と言うと、部下は話し始めた。
「課長はいつも仕事熱心で、私たちの面倒を見てくれます。
朝は早いし帰りは遅いです。
どんなに仕事に追われていても、私たちが困った時には必ず相談に乗ってくれます。
昼間は私たちに時間を取られて忙しいから、夜に残業をして自分の仕事を片付けているんですよね。
それでも、決して愚痴を言いません。
そんな課長のおかげでもっと一生懸命働いて、いい仕事をしたいという気持ちになれます。
私たちが成果を挙げる機会を、課長は与えてくれます。
私たちは皆、課長に刺激を受けているんです。
でも、課長の原動力は一体何なんですか?」課長は目を丸くした。
「これは驚いたね。優しい言葉をありがとう。
すっかり不意を突かれたよ」と答えたが、部下は重ねて尋ねた。
「それで、課長の原動力は何ですか?」課長はしばし黙って、
慎重に答えを考え、立ち上がって言った。「ついてきなさい」。
課長と部下がずらりと並ぶパーティションの横を歩いて行くと、
課長はそのひとつひとつを指さし始めた。パーティションで区切られたスペースは、
部下の同僚の仕事スペースだった。
「この人はひとり親でね、2人の子供を養うために毎日仕事に来ているんだ。
子供には尊敬できる人が必要だし、食事や住む家を与えてくれる人も必要だ。
この人は、私のために働いているのではない。
子供のために働いているんだよ」。課長は隣のパーティションで足を止めて言った。
「この人には孫がいるんだ。自分が通っている夜間の大学の授業料を払うために昼間働いている。
彼女に学位は必要ないし、学位を取っても仕事には影響しない。
定年も過ぎているし、いつでも辞められる。
彼女が学位を取りたいのは、子供たちに誇らしい気持ちになってほしいからさ。
そして孫たちに尊敬される人になりたいんだ。
彼女は私のために働いているのではない。子供や孫のために働いているんだよ」。
課長はさらに隣のパーティションへ行き、こう言った。
「この人は、この仕事をするには優秀すぎる。他の会社へ移れば、昇進して収入も増えるだろう。
それなのに、なぜこの会社を離れないのか?
それは、同じ仲間たちと11年も一緒に働いているから、家族同然なのさ。
この人は私のために働いているのではない。
ここにいる皆のために働いているんだよ」。課長はその隣のスペースで足を止めて言った。
「この人は家族を養わなくてはならない。
学校に通う子供が2人いて、住宅ローンや2台の車のローンもある。
それに家族の面倒をみるには色々と出費があるからね。
この人が私のために働いているわけではないのは言うまでもないな」。
課長は奥のパーティションを指さした。「あそこの席の若い社員は婚約していて、近々結婚する。
それで、最初の家を買うために貯金しているんだ。
その人の隣の人には、大学生の娘さんがいる。
その隣の人は、この仕事でキャリアを積みたいと思っている。
さらに隣の人は、ミュージシャン志望で、生活費を稼ぐためにここで仕事をしているのさ」。
廊下に出ると、課長は足を止め、守衛が角を曲ってくるのを見てほほ笑んだ。
「あの人はこの国の言葉がほとんど話せないが、毎日他の人たちが帰った後に仕事に来るんだ。
収入の半分以上を故国にいる家族に仕送りしている。
食費と家賃とここへの交通費だけ残してね。この人は私の部屋へゴミの回収に来てくれる。
私のためにではなく、遠い故国で暮らす家族に仕送りをするために必要なことだからだ」。
そして課長はにっこりとほほ笑んで言った。
「そして君だよ。君は、自分なりの理由で毎日ここへ来る。
原動力が必要になったら、私は周囲を見回すだけでいい。
私は周りの人たちの原動力に包まれているんだ。
周囲の人たちにとって何が大切かを理解して、それを自分のものにすれば、原動力になるのさ。
彼らが自分の子供や家族、希望や夢に対して抱いている熱い思いを感じることができれば、
自分に必要な原動力が得られるんだよ。
彼らは自分の目的意識によって自分を奮い立たせ、私は彼らからパワーをもらう。
君は私から刺激を受けていると言うが、私も君からパワーをもらっているんだよ」
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格言
“インスピレーションは超意識、もしくは潜在意識の一種かもしれない。私には分からない。しかし、自意識とは正反対のものであることは確かである”――アーロン・コープランド
“リーダーシップの根底にあるのは、支配ではなくインスピレーションだ。
そして、威嚇ではなく協力に基づいたものである”――ウィリアム・アーサー・ウッド
“不安は自分の胸にとどめよ。
だが、インスピレーションは他人と共有せよ”――ロバート・ルイス・スティーヴンソン
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著者について:ジョン・メールマンはフリーライターで、
エグゼクティブ・ブループリンツ社の社長です。
エグゼクティブ・ブループリンツ社は、
ビジネス手法の改善と人的資源の育成に尽力している組織です。
www.ExecutiveBlueprints.comでは、コンサルティングや管理職育成用に、トレーナー向けの資料や、
ケーススタディの例、ためになる記事のほか、系列会社の参考資料を提供しています。
http://www.InstituteforAdvancedLeadership.comでは、
自分のペースで進められる自己改善の指導書や、トレーナー向けのツールを提供しています。
プレゼン資料、レファレンスガイド、練習問題も入手できますので、
継続的な能力開発にお役立て下さい。
ジョン・メールマンは、フリー作家、業界の専門家であり、
人材資源の育成と自己成長に尽力している組織、エグゼクティブ・ブループリンツ社の社長です。

