激しい暑さの夏が駆け足で過ぎ去り、
十五夜の満月が、秋の訪れを伝えてくれた。
虫の声だけが静かな夜に響き渡る。
いつのまにか、季節は移り変わってゆく。
実は私達も、見えない自然のエネルギーの影響を受けている。
季節の変わり目は天候が不安定になる。
それは、「変化」する前兆なのである。
人の人生も同じ。
変容の前は、心も身体も不安定になるのだ。
「変化」とは、「宇宙の法則」
この世に絶対に変わらないものなど無いのである。
季節は巡る。変化が自然な状態である。
しかし、現代に生きる私達の身体と心は、
変化する環境に順応出来ているのだろうか?
多少の違いはあっても、トマト、きゅうり、茄子、ピーマンなどの夏野菜は、
一年中、スーパーで売られているし、
レストラン、居酒屋に行っても、冬に冷やしトマトが食べられる。
これを、快適さ、便利さと言うならば、
この状況は、人間の本能を退化させてしまうのではないだろうか?
自然の恵みは、その時に必要なものを与えてくれる。
夏にトマト、きゅうり、オクラ、茄子が採れるのは、暑い夏を過ごす為に必要だから。
夏野菜のチカラが、身体を冷やしてくれる。
私達の祖先が伝えてくれた「日本人の食生活」の知恵。
それは、「いのちの叡智」である。
そして、人のいのちは、栄養学の数値を超えるのである。