ポテチは3歳6か月時健診で療育へつながり、幼稚園年少の秋口からB療育施設へ通所を開始しました。
普段は、母親である私の勤務先の院内保育を利用し、
平日は「ダブル保育」という形で幼稚園へも通所していました。
B療育施設へは、週1回、幼稚園・保育園をお休みして2時間程度のプログラムに参加していました。
通所開始したばかりの頃は集団プログラムに参加していました。
集団は最大10人程度のグループで、障害の程度や困りごとの種類も様々…。
知的な問題を合併したお子さんも含まれているため、課題のレベルや進行速度は一番緩やかなレベルに合わせられていました。
あるとき、「ポテチ君は少集団の方が適しているかと思います」と言われ、B療育施設からの勧めで小集団へ移動しました。
小集団は、知的な問題が無く、課題が似た傾向にあるお子さん5人程度までのグループでした。
小集団は半年程度は順調に行われていたのですが、他のお子さんとの兼ね合いで、2名に再編成されました。
当初からポテチの一番大きな課題は、他害でした。
2名編成になってから、相手のお子さん(B君)との間に意図的に「葛藤場面」を設定することが多くなっていったため、
ポテチが感情的になる場面が増えていきました。
(B療育施設は外から療育中の様子をマジックミラーやカメラで観察できるため、私はマシュマロと療育の間様子を見ていることが多かったです)
B君も発達障害を持っていますから、玩具を投げたりつかみかかろうとしたりして、指導員が仲裁に入って振り返りをする場面が幾度もありました。
ハラハラとしますが、療育の場だからこそ葛藤を経験して、「望ましい行動」を身に着けるstepだと考えて、見守る他ありませんでした。
また、ポテチも同様の特性を持っていましたから、ぶつかり合うことでお互いの成長を支え合える・・・
ある意味では「お互い様」の精神の上で成り立っている訓練の場なのかな…と受け止めていました。
ある時から、B君が都合が悪い・体調が悪い…等の理由で、
お休みをされてポテチの療育プログラムが「個別」に切り替わることが何週か続きました。
でも…ちょうどポテチが退室して、わずかに時間を空けて、B君が療育施設に入っていることに気づいてしまいました。
そして、ある日、予約のダブルブッキングをしてしまったようで、体調不良であったはずのB君と、鉢合わせになりました。
本来であれば2名で小集団を実施するはずが、空いていた隣室でB君は療育に入り、ポテチも個別プログラムに入りました。
さすがに…
ポジティブに捉えようと構えている私でも気が付きました…
ポテチが煙たがられていることに…
B君がわずかに早く退室されたので、施設長さんに
「ポテチがご迷惑をおかけしているんでしょうか…。
他害がありますから、B君やお母さんに嫌な思いをさせてしまったでしょうか・・・?」
と、謝罪をしつつ声をかけてみました。
施設長さんは、若干気まずそうな表情をしながら…
「実は…ポテチ君がB君に手を挙げてしまうことが多くて、B君のお母さんから一緒に療育をしたくないと言われてしまって…」と。
ポテチの他害を正当化するつもりはありませんでしたが、
B君からの他害もありましたよ?
療育の場からも排除されたら、ポテチはどこで生きていけばいいんですか??
・・・と、ガーンと頭を殴られたよう衝撃を受け、言葉が出てきませんでした。
この日から、ポテチは個別の療育に切り替えをされました。
障害児同士の療育の場での他害・・・
どこまでが容認されて、どこに責任を求めるのか?
我が子が危ない目に遭うことを、親として許せない気持ちは痛いほど理解できる反面、
障害児を本来受け入れるはずの場ですらも排除されたら生きていけないのでは・・・。
と、混乱し辛い気持ちで居た堪れなくなりました。
今でも、この答えは出ませんし、心に残っている出来事です。