消費増税、憲法改正、年金が参議院選挙の争点となっていますが、、憲法改正はその是非が問われていますが、その内容については争点になっていません。自民党の憲法改正の内容について超口語長で検討してみたいと思います。これを読んでみれば、自民党の憲法改正に賛成される方は少なくなると思います。

 

 自民党はどこを変えようとしているのでしょうか? そこが重要です。自民党の憲法改正案を見てみましょう。憲法前文、第一章 天皇、第二章 安全保障(いわゆる9条)、第三章 国民の権利及び義務 について、超分かりやすく解説した「自民党改憲案“超”口語訳」をじっくりお読みください。自民党の改正案がいかに国民を愚弄するものかが良く分かります。
 
「自民党改憲案“超”口語訳」
ネットで見つけた「自民党改憲案“超”口語訳」です。
わかりやすくて面白い。

 

 

【自民党改憲案】
 
(前文)

日本は万世一系の天皇陛下様をありがたくいただいてる神国なんだぞ。おまえら国民の頭上には天皇陛下が燦然と君臨されてるぞ
前の戦争で負けちゃったけど、経済大国になったのはさすがニッポン(戦争への反省?そんなん省略w)
でもやっぱ家族が単位となってお国に尽くすという戦前ぽい価値観こそ「美しい日本」の歴史と伝統だよね。
国民はこれを守って益々経済発展にいそしめよ。
自分たちのことは自分たちでやれ、お国に頼るな、和を乱すな、領土を守れ。
これは国からおまえら国民への命令だ。
 
第一章 天皇
 
第一条(天皇)
天皇は元首だよ。
もうただの「象徴」みたいにショボくないぜ
ほんとは現人神だから元首なんて世俗的な言葉じゃ不敬かもしんないけど、ここは元首っていうアイコンてことで。
(ついでに99条についても説明しとくね。天皇が元首でこの憲法を公布するんだから、この憲法は天皇や国家から国民への命令書だよ。だから99条で憲法遵守義務は国民にあって天皇にはないんだよ。え?立憲主義?なにそれおいしいの?)
 
二条(皇位の継承)
天皇は家系で決めるよ。世襲ね。
これは国会で決めた皇室典範っていうのに従って決まるよ。
 
第三条(国旗及び国歌)
日の丸君が代は永久に不滅です。これに忠誠を示さないやつは、しばきたおす
(え?国旗国歌のことなんか憲法で定めるような事じゃない、おかしいでしょって?知らんがなそんなもん)
 
第四条(元号)
元号は天皇の御代であることを示す年号だからこころしとけよ
 
第五条(天皇の権能)
天皇は政治に関与しないよ
 
第六条(天皇の国事行為等)
だけど、これまでと違って「国事行為」以外のこともやるからね
「主権回復の日」みたいな政治的な式典にバンバン出席してもらって政治利用することもおkだから。
ちなみに「助言と承認」という言葉遣いは陛下の臣下として不敬だから「進言」て言葉に直しといたからね。
 
第二章 安全保障
 
(「戦争放棄」っていうのはや~めた)

九条(平和主義)
侵略戦争や紛争解決のために武力使うのはやめとくわ。
でも自衛や制裁のためなら武力使うよ
(まあ、どの国でも「自衛」を大義名分にして戦争するんだからほとんど意味ない「平和主義」条文だよね)
 
九条二項
これまで絶対あかんとされてた念願の「集団的自衛権」を解禁したよ。
え?集団的自衛権ってなにかって?
それは、アメリカ様に「今から某国に攻め込むことにした。だからおまえも黙ってついてきて一緒に戦え」って言われたら断らずに(てか多分断れない)ついてって戦闘するってこと。
九条の二(国防軍)
「日本軍」復活。
統帥権は内閣総理大臣が持つよ
(前条で自衛のための戦争はおk、そのために軍隊を持つっていってるんだから、そりゃ「戦争放棄」という章にはできないね。「現憲法の平和主義を継承する」なんて言ってるけど、本当は全く継承なんかしていないんだよ)
2.国防軍が任務遂行するときは国会の承認とか、そのほかの命令に従うよ
3.日本軍は「国際的に協調して行われる活動」もやるよ。
これは例えばアメリカがやったアフガン・イラク戦争の戦闘地へいって戦うってことも含まれるよ。
「公の秩序を維持し、又は国民の生命若しくは自由を守るための活動」もやるよ。
政府に反対するデモなんかは「公の秩序」に反するので、これからは軍隊が弾圧するからそのつもりで。
4.国防軍の細かいことは法律で決めるわ
5.軍事裁判所復活
これによって軍事に関することは今の裁判所は関与できなくなるかもね。暗黒の秘密裁判復活だよ
 
九条の三(領土等の保全等)
領土問題で戦争になったらおまえら国民は、場合によっちゃ最前線で戦うことにも協力しろよ。
それが前文の「日本国民は、国と郷土を誇りと気概を持って自ら守り」ってこと。
何故ハッキリと「国民の義務」と定めなかったかって?そんなこと書いたら徴兵制を憲法で規定しちゃうことになるから、みんな警戒しちゃうだろ?
まあ無理矢理徴兵制を憲法で定めなくってもいずれ法律で定めればいいんだし。
 
第三章 国民の権利及び義務
 
第十一条(基本的人権の享有)
おまえら国民は人間としての権利を認められて人間らしく生きてく権利(人権)があるよ。
でも、日本の歴史、文化、伝統に反するような人権保障はちょっとなあ・・って考えてる。
(法律によって国家が人権を好きなように制限できるのが「日本の伝統」だったよね)
(人権はすっごい大切で誰にも侵せないって書いた97条はうざいから削除したよ、そんなの日本の伝統になじまないからね)
 
第十二条(国民の責務)
この憲法で決めた国民の権利とか自由はおまえら国民がきっちり頑張って守れよ。但し義務をきっちり果たしたヤツしか権利主張はしちゃいかんな(え?人権と義務は交換条件とちがうぞだって?知らんがなそんなもん)
それから、国が「これは国家の利益に反するゾ、安寧秩序を害するゾ」って判断したら権利はバンバン制限されるからそのつもりで。
(戦前もそうやってきたんだし、これが日本の歴史、伝統、文化を踏まえた人権保障のやり方だから。)
 
第十三条(人としての尊重等)
おまえらを人として尊重するよ。
あ、今までの「個人として尊重する」って言い方はやめとくわ。だって前文にもあるように和をもって尊しとなすのが日本の歴史と伝統だ。個人主義は嫌いなんだよ。
気をつけて欲しい点はね、
国民同士の権利と権利がぶつかり合ったときは「まあまあ、ココはお互い譲り合って程よい妥協点見つけようや」って調整しなきゃいけない、基本的にそういうときだけ人権制限するよって、これまでの憲法は言ってきた(これが「公共の福祉」の意味だから勘違いしないでね)
だけど、今度からはそんなぬるくはないからね。12条にも書いたけど、国が「こんな権利は認めん」って決めたらバンバン権利を制限するからね。
 
十四条(法の下の平等)
おまえらはみんな平等だよ。
人種とか考え方とか性別とか身分とか障害のあるなしとか出身地で差別する法律や政治は認めないよ。
(な~んちゃって。朝鮮高校差別はしっかり施行済みw)
②貴族とか華族はだめだよ。
③いいことやったやつは褒めるけど、それはお前がなんか偉いってことじゃなくて
お前がいいことやったからで、自慢していいのはお前だけだよ。
子供とか関係ないからな。
但し、これまではそのいいことやったヤツに特権あげるのは禁止してたけど、今度から何かしら特権をあげてもいいことにしたよ
 
十五条(公務員の選定及び罷免に関する権利等)
公務員っていって国の仕事をやるやつを選んだり辞めさせたりするのはおまえら国民だよ。
②公務員っていうのはみんなのために仕事するんであって、一部のやつのために仕事しちゃだめだよ。
③選挙は成人してるやつならみんな投票できるよ。 但し日本国籍がないとアウトね。在日外国人には選挙権はあげない。「外国人参政権」終了~w
④選挙で誰に投票したかとかは内緒にしてていいよ。誰に入れてもお前の自由だし、そのことでやいのやいの言われることはないよ。
 
十八条(身体の拘束及び苦役からの自由)
おまえら国民を、社会的又は経済的関係において身体を拘束することはしないよ
(ひょっとしたら「政治的関係」では身体を拘束するかもよ?)
「社会的又は経済的関係において身体を拘束する」ってどういう意味かって?
そんなことわからなくってもいいんだよ(てか、ほんとは作ったおれらもわかってないから。てへ)
今までの「何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない」って表現じゃあ、もしかしたら徴兵制の邪魔になるかもしれないだろ。そういう災いの種を取り除いておきたかったってのがメインの理由かな。
ま、「奴隷的拘束を受けない」って条文をわざわざはずすって事は・・そういう拘束を受ける場合もあるかもしれないってことかもしれないね
 
十九条(思想及び良心の自由)
どんな風に考えようと、その自由は保障してやるよ。
第十九条の2(個人情報の不当取得の禁止等)
おまえら勝手に他人の個人情報をゲットすんなよ。プライバシーってやつだ。
おまえらにプライバシー権があると言うより、どっちかっていうと、他人のプライバシー侵害するなって義務をおまえらに課したと思ってくれ
もしかしたら政治家の適格性や不正追及のためでも「それは個人情報だ、ゲットしちゃいかん」って禁止することになるかもしれん。
署名活動もしにくくなるかもだが・・ま、何とも言えんね。
え?「プライバシー権」なんて今の憲法の13条で既に保障されてるだろって?
そのツッコミは無しの方向で頼む
え?国が国民背番号制やらなんやらで国民の個人情報ゲットして管理するのはいいのかって?ゲホンゲホン
 
二十条(信教の自由)
どんな宗教を信じてもおまえらの自由だよ。
あとな、どんな宗教も国は特別扱いしないよ。
但し、今までは宗教団体が政治権力を行使することを禁止してきたけど、今度から、それ、解禁ね。
これで昔みたいに国家神道が政治の表舞台に・・おや?だれかきたようだ
②参加したくない宗教の儀式とか(ミサとか)は参加しなくてもいいよ。
③国は特定の宗教の教育とか宗教活動とかはしちゃいけないけど、それが社会的な儀礼だったり習俗的なものだったりなら、別に構わないってことに変えたよ。「政教分離の原則」の「規制緩和」ってやつだ。
これで閣僚の靖国参拝や玉串料支出は憲法違反だなんて、もう誰にも言わせないぜ
 
二十一条(表現の自由)
みんなで集まって考えたり行動したり、自分の考えを本とかにしたりとかは自由だぜ
②だけど、ここからが肝心、よく聞いとけ。
国が「それは社会秩序に反する」「それは公益に反する」と判断したら、たとえ誰かの権利が侵害されてなくても、集会もデモもブログも出版も、ぜーんぶだめだ。
ま、どんな権利であろうと、国が「これは国家の利益に反するゾ、安寧秩序を害するゾ」って判断したら禁止だってことは12条、13条でも言ったけど、おまえらの表現行為はこういう規制がかかってるってことを強く重ねて釘刺しとくからな。
前の憲法みたいにおまえらに甘くないから、こころしとけよ。
それから何が「これは国家の利益に反するゾ、安寧秩序を害するゾ」なのか、判断するのは国だからそのつもりで。
えっと、二次元ポルノは社会秩序に反するかもなw
反原発デモ、反TPPデモも公益に反するよな・・・www
③国は検閲しちゃだめだよ。あとどんな話をしたとか考えを持ってるとかを探っちゃだめだよ。
通信の秘密と検閲の禁止な。一応、な。
 
二十一条の二(国政上の行為に関する説明の責務)
国は政治のこととかを国民に説明しなきゃならないって新しく定めたよ。
だけど、これまでは大臣は議院から出席を求められたときは出席しなければならなかったのを、新しく変えた63条で出席しなくてもいいことにしちゃったんだよ。
秘密保全法作っちゃえば秘密指定したことに関しては説明しなくてもいいしね。
だから本当はこんな説明義務なんてあってないようなもんなんだよ。
まあ、努力しましょうって程度だね
 
第二十四条(家族、婚姻等に関する基本原則)
家族は助け合わなくっちゃいけないことを新しく付け加えておくよ。
別な言い方をすれば、子育てや老親の面倒なんかは自己責任、貧困も自己責任、自分たちでなんとかする義務がある、お国に頼るなって事だ
 
第二十五条(生存権等)
おまえらはみんな健康で人間らしい最低限の生活を行う権利があるよ。
②国はこのためにできることちゃんとやるよ。
でも12条でも言ってあるよな?権利を主張したかったらまず義務を果たせって。
つまり、困ったことがおきてもとにかく家族内でなんとかすることだ(24条)。でなかったら25条で助けてやらないぜ。なんたって25条の生活保護は国からのありがたい施し、基本税金泥棒の生活保護受給者は平身低頭でありがたくちょうだいしろよ。
え?生存権は国からの「施し」じゃなく国民の「権利」なのは世界の常識だって?そんなもん知らんがな
 
どうでしたか? 自民党の憲法改正案の怖さを感じていただけましたでしょうか?
 
 
ジョークではなく、自民党は本気です。
下のおぞましい動画をご覧ください。