ここイギリスの春は推定、5月から。
今住んでいる自宅、ロンドンのハムステッドでは庭に約200ほどの、別荘のような存在と化しているウェイブリッジの物件には300を超えるバラの花が、夫のダディで家主でもあるセバスチャンの趣味で植えられています。
その中には夫のゼノという一人息子を出産中に亡くなったマミィ、マーガレットが愛したバラも第二都市バーミンガムから移植され、買った時点で樹齢50年を超えているようだと言われていたこのバラも今年で40年の月日を迎えたので、恐らく100歳近くて庭一番の長寿でしょう。
そのバラたちは夏になると一斉に咲き誇り、充分な手入れが行き届いた庭を一面ホワイトとピンクに染める姿は圧巻の一言に尽きるほどです。
そう…お花屋さんに行けば冬でも並んでいる花ですが(輸入もしてるからね)、バラは「夏」の花。
となると今の時期、つまり「冬」から「春」へと移り変わっているこの4月に咲く花といったら、どんなものがあるでしょうか?
ここ最近「咲き始めた」といったら、トーストカラーの毛並みを風になびかせた仔犬のアーサーが走り回るようになり、人によってはこれも何かの花が咲いているように見えるかもしれません😂😂😂
泥んこまみれになりがちなこの春に、生まれた2ヶ月後には泥んこまみれでそのまま7ヶ月が過ぎようとしている、仔犬のアーサー😂😂😂
先日はギリシャ出身の奥様が庭で寝転ぶアーサーを見て、私に「ダンデライオンが咲いたんですか?」と言ったからね😂😂😂
※泥だらけで小汚かったからこう言われた。

代表的な花といえば、冬には家主の趣味で植えられた「スノードロップ」が庭一面を白くて小さな花で覆い尽くし、そうかと思ったらイースターの前あたりにイエローの「スイセン」が、5月くらいになるとその場所付近に「ブルーベル」がパープル一色になって木々の周りを囲い込み、運が良ければ6月頃になると最初のバラという意味の「プリムローズ」が咲くことになる、ここイギリス。
他にもホワイトのデイジーやパープルのヴァイオレット、背の高いサンフラワーなどがあり、実は一年を通して何かしらの花が咲いているんです。
さて、突然私が「花」なんて言い出したのはガーデニングの話がしたかったのではなく、先日ゴッドドーターが生まれ、名前を付けることになったのは一家に居候している超イクメンの末っ子、リアム。
女の子だからなるべくかわいくて、可憐で、思慮深くて、響きが美しい花の名前を付けたいと、犬たちのお散歩から帰って来たら花々を行き交うプシュケのように、忙しなく飛び回っていました。
爽やかなイケメンでありながらふわふわしたかわいらしさも併せ持ち、幸福感に満ちた末っ子でいつも人生が楽しそうだから、何とも絵になるとご近所中で評判を呼んでいる、この光景…😂😂😂
しかし今、庭に咲いている花はスノードロップが終わり、スイセンも終わりが近く、デイジーは事故に見舞われて少しで、ブルーベルとプリムローズはまだ先だから咲いていません😅😅😅
ええ、どんな事故って仔犬のアーサーとアーサーの兄クリストフが走り回って遊んでいたら掘り返しちゃって、つい数日前はドギーのエヴァンゲロスに食べられちゃったからね😂😂😂
庭を見て、「ちょうど花の終わりと、入れ替えの時期でしたかぁ…」「泥んこの春に生まれちゃいましたよぉ…」「予定日の前後ならブルーベルかプリムローズがピッタリだったのに、2ヵ月ほど早かったですからねぇ…」と嘆く末っ子、リアム😂😂😂
パーフェクトな出産はなかなかないと言われている中、ダディではないけど誰が見てもパーフェクトな対応を見せていたのに、こんなところに落とし穴があったとは…😂😂😂
どんなにイクメンでも何かしらのミステイクが生じるものなんだと感じた、今朝の朝食はこちら。



Sweet Chocolate Roll.

今朝、夫のリクエストは「シナモンロール」だったんですが、なんと私としたことがメインとなるシナモンを切らしていたことが発覚😅😅😅

そこで日頃から聞き分けのいいお利口さんでもあるゼノに一応謝ってみたところ、「形だけカタツムリのロールはだめか…?」と"第二のリクエスト"に切り替えてくれたので、予定を変更してチョコレートロールを作りました😂😂😂

かわいいパピーが泣かなくて、良かった😂😂😂

私がこんなことを言うと、母性も理性も知性も兼ね備えた超一流の英国紳士でもあるゼノは苦笑いを浮かべ、「子供じゃないんだから、自分の欲でマリアを困らせるはずがないだろ?やっと結婚できたんだから、俺だって一人前の夫でありたい…」と、それはそれはマトモでモラハラとは一切無縁な返事を返してくれます😅😅😅

そういえばゼノって、今まで一度もわがままなんて言ったことがないんだよね😇😇😇


出産後に熱を出して以来、まだ今日も下がっていなくて要看病が続いているのはリアムの「一応」ワイフでリアムのゴッドドーターのモル、お嬢さん。

私より若くてまだ20代なのにこれほど疲労がたまるなんて、出産とは本当に大仕事。

お嬢さんとしては、結婚する前に他の男性の子供を妊娠していたことがわかって人生が大きく変わってしまい、気づいた時には24週を過ぎていたから本当に子供をかわいがれるのか、離婚して一人きりで育てていけるだろうかと非常に悩んでいたそうなんですが(昨日相談された)、変わってしまった人生、仲が良かったけど今は音信不通の両親、かわいがってくれた優しい兄たち、親族、大切にしていた数少ない友達…と挙げたらキリがない中、唯一全く変わらないでいてくれたのはリアムただ一人だったので、藁にもすがるほどの気持ちで頼りにしたのがリアムで良かったと、さすがイギリスが世界に誇るイクメンだと、改めて素晴らしい夫を持ったことに感動したそうです😂😂😂

リアムは怒ることもなければ、「君が一人で生きるなんて、無謀ですねぇ…」「僕がいないと、何にもできないでしょう?」「家事も覚えずに育っていますから、育児は僕がやっておいてあげますねぇ?」と軽やかに笑い、申し訳ないと思うけど何も反論できないお嬢さんは苦笑い😂😂😂

熱があれば休ませ、身の回りのお世話も甲斐甲斐しくこなし、看病すれば必要なことはなんだってしてくれるイクメン、それがリアム😂😂😂

しかもお嬢さんは本当にしょうもなくて情けなさもたっぷりだったというか、ゴッドファーザーはリアムにしたいと即決できていたものの、ゴッドマザーを頼もうと思っていた唯一の親友とは上手く折り合いが付かず、誰の子供かわからないなら引き受けることはできないと、キッパリ断られてしまったというじゃありませんか😂😂😂

どんなバックグラウンドを持った人間かわからないと何があるかわからないから気持ちはわかるけど、親友なら少しの同情くらいしてあげて…😂😂😂

リアムの話では「君の親友って、幼稚園から一緒の幼馴染でしたっけ?」「僕も彼女とは面識がありますけど、彼女は性に潔癖ですからねぇ…」「僕に男の恋人がいるのはマイノリティだからと承知できても、浮気は無理でしたかぁ…」ということで、こちらは今の時代なら教会のスタンスも変わったし、リアムのたくさんいる男友達に頼んでおけば問題ないでしょう😇😇😇

昔は男女それぞれ一人ずつ、両親の親族や親友をゴッドペアレンツに決定していましたが、今は家族と離れていてなかなか会えない場合は「今後頻繁に会える友達」を優先するようになり、男性二人や女性二人でもOKになったからね😇😇😇

マイノリティには反対勢力の一つでもあるあのギリシャ正教会だってOKなんだから、イングランド国教会はずっと寛容😊😊😊💕

問題はリアムの多くいる友達が「理解」と「共感」を示し、例え子供の父親がわからない場合でも代親になってくれるかどうか😅😅😅

リアムの手腕が、ここで試される…😇😇😇


リアムがゴッドファーザーになると決まった際、先に考えてあった名前は予定日から5月下旬生まれならBluebell(ブルーベル)、6月上旬生まれならPrimrose(プリムローズ)。

しかしゴッドドーターが生まれたのは3月の終わりと予定より2ヶ月も早く、このイレギュラーは全くの予想外だったからリアムはたっぷりと、それも喜んで悩んでいます😊😊😊💕

本当に…「Gladly」って、この世でリアムが使うために存在しているような言葉😂😂😂

一応お嬢さんにも希望を聞いたら「リアムのルーツが伝わる名前がいいな…」といい、そうお願いされたリアムは「僕だったらマムがアイルランド系ですから、そちらで花の名前を探しますかぁ?」と頬を綻ばせて喜び、すっかり一人前の夫で一人の子を持つ一人のダディそのもの😂😂😂

これほどまでのイクメンなのに、なぜ自分の血を引いた子供なんて気持ち悪すぎて一人もいらないと言い張っているのか、リアムを見守る私たちにはよくわかりません😂😂😂

男だったらリアムに似てオカマになるとか、女の子だったらマムと姉2-5に似て怖い子になるとか、そんなこと心配しなくてもいいのに😂😂😂

私はリアムのマムや4人の姉たちって、好きよ?

だってまるでアン王女みたいな凛々しさと逞しさだし、経済的にも精神的にも超立派に自立しているから女として憧れだし、夫と末息子にだけは多少乱暴でも尊敬しちゃう😂😂😂

私がうっかりでも"リアムのマム"みたいな発言をすると、「ちょっとぉ〜、やめてくださいよぉ。マムなんて怖さが世界最強じゃないですかぁ…」と言ってしまう、弱気な末息子😂😂😂

ファルよりマム、ファルより娘、弟より姉が強い家庭ほど、一家が一丸となった際にはどこよりも強い絆が生まれるもの、今日のフィーカはこちら。



Orange Cake.

先月31日のイースター当日、雇用しているボディガードで超ハートフルなジョージおじさんは友達の多さから何と1日に6つものパーティーに顔を出し、見事な酒臭さでオレンジを持って帰宅😅😅😅

どうやらこれ、同じ警備会社に所属する末っ子上司がジョージおじさんの出身はアメリカのカリフォルニア州だったことを思い出し、いつもオフィスに顔を出せばお世話を焼いてもらっているからと持たせてくれたそうです😊😊😊💕

それも日頃のお礼を兼ねて、20個ほど😊😊😊💕

今日はそのオレンジを食べ切れずに傷ませてしまったらもったいないからと分けてもらったので、フレッシュなケーキを作りました😊😊😊💕

Sick Leave(病欠)を余儀なくされていたもう一人のボディガードで天使のような少年顔の美青年・ヴァシリオスもリアムが手厚い看病をしてくれたおかげで今日は見事回復し、ようやく食事らしい食事が摂れたことから「僕はリアムの奴隷にでもなって何倍も尽くさないと、この恩を返しきれませんね」と言って、恋人でもあるリアムに「恋人が苦しんでいたら助けるくらい、当たり前のことですよぉ〜」と笑われています😂😂😂

例え相手が恋人でもなければ知り合いですらなかった場合でも助けるのが、末っ子リアムの慈愛に満ちた慈悲深さで素晴らしさ😊😊😊💕

こんなにもパーフェクトな末っ子、イクメン、夫、友達、そして恋人は、どのカテゴリーを探してもそう簡単には見つからないでしょう😂😂😂

今はまだワイフでもあるお嬢さんと新しい恋人に医療現場よりも行き届いた看病を手厚くパーフェクトにこなしながら、ゴッドドーターの育児も女性やベテランのダディたちよりパーフェクトにやってしまうリアムって、超優秀😂😂😂


末っ子リアムが「女の子なら花の名前を」と考えるのは、実子としてなら一番上のお姉ちゃんに似た優しい女性になって欲しいから😊😊😊💕

でもリアムのレパートリーにアイルランド系の名前はそこまで多くはなく、一応夫と末の一人息子にだけは少々乱暴で超雑と超適当さが売りのマムにも聞いてみましたが、あちらで今も人気がある女の子の名前は「アイリーン」ではないか、とのこと。

この名前も素敵だと思ったものの、今度はお嬢さんのファミリーネームと響きが合わないことをマムから指摘され、「あとで子供に恥ずかしい思いをさせてはいけませんから、難しいですねぇ…」と嬉しそうに悩む、リアム😂😂😂

10代で性的マイノリティの他に度を超えたマゾヒストも自認しているから、イクメンとして名付けに悩むなんていつもよりずっと楽しいだろうというマムの見解は、見事当たっているでしょう😂😂😂

そこでリアムが悩んでいると、同居人で天才のジャックから「無理に咲いてるかもしれない花の名前を付けるより、君の名前から女性名になりそうなものを選んであげてもいいんじゃない?君には美しい名前があったと思うよ?」とアドバイスされ、ここは子供が3人いた経験を持つダディの意見も取り入れるべきだろうと、賢く真面目なリアムは辞書片手に奮闘すること…約2時間😅😅😅

リアムってファーストネームからミドルネームまでがLiam Ray Richardと全て逞しくなりそうな男性名だから、いったいこれのどこを女性名にするんだろうと見守っていた結果、一つありました!

Ray(レイ)はゴッドファーザーのRaymond(レイモンド)伯父さんからもらい、Liam Raymond Richardだと響きが悪かったから愛称に変えていたので、こちらを女性名にすればゴッドファーザーとしてリアムのルーツも伝わり、リアムが育児に携わればきっとピュアでかわいらしい女の子に成長すること間違いなし😊😊😊💕

ただこちらの女性名は「レイチェル」とジャックが亡くしたばかりの妻レイチェルと同じ名前だったことを思い出し、「僕が日常的にその名前を呼ぶようになったら、あなたはワイフを思い出して辛くなったりしませんか?」と、気にしていたリアム。

しかしジャックにとって名前というものには限りがあるから避けていてもいつかどこかで聞くものであり、それなら知らない人にむやみやたらと語られるよりは近しい人から呼び始めてくれた方がずっと気が楽だと、せっかく「純粋さ」を表す名前なんだから使ってあげたらどうかと言ってくれたし、リアムの気持ちも固まったようです😊😊😊💕

キリスト教で純粋の象徴といえば、神がアダムとイヴにその毛皮を使って服を作り、それを覚えていたアベルが神に捧げた子羊であることがお約束。

赤ちゃんのレイチェルがハーフバースデーを迎えた際には、羊のようにふわふわしたココナッツのケーキを作ってあげたい、今夜のディナーはこちら。



Greek Spinach Pie.

今日は病欠していたヴァシリオスが午後から起き出して来れたので、激痛に耐え続けたことでやつれた体に負担がかからないように、ほうれん草をたっぷり使ったギリシャのパイを焼きました😊😊😊💕

これも一重に、プシュケの末っ子リアムが世界でも稀に見るイクメンの恋人として、手厚い看病の限りで尽くしてくれたおかげ😂😂😂

リアムがいてくれなかったらまず知恵が働かなかっただろうし、知識のなさから行き届いた配慮もできなかったでしょう😂😂😂

心優しいプシュケの手にかかれば、例えマイノリティでもアンドロギュノスでも本物の天使だったとしても、何も困難はありません😂😂😂


やっと赤ちゃんの名前が決まり、そうかと思ったら今度は回復したヴァシリオスがホトホト疲れきっていて、眠れなかったから目の下は真っ黒😅😅😅

子供の頃から一度も太ったことがないからもともとモデルのようにほっそりしていたんですが、「身長181cm、職業ボディガード(元SP)」という経歴にも関わらず、午後に計ったら痩せて61kgしかなかったそうです😂😂😂

今の身長になってからも67kgを超えたことがないとはいえ、1日1kg近いペース痩せるなんて、どれほど大変だったことか…😅😅😅

ゲッソリ痩せたヴァシリオスはリアムが看病してくれたおかげで持ち堪えたといい、「男に出産の陣痛を疑似体験させた場合、気絶するというアメリカの研究結果がありましたよね?僕は自らの経験をもって、生理痛でも男は充分死ぬ覚悟をしないといけないと思いましたよ…」と、何度か天国行きになりかけた瞬間のことを思い出し、涙ながら…いえ、半泣きになりながら語っていました😅😅😅

本当に…ギリシャの末っ子天使だって美しい見た目をしてはいても男の子だから、災難どころの問題ではないよね😂😂😂

これで思う存分シャワーも浴びられるし、好きなものを好きなだけ食べられるし、ゆっくり寝て英気を養ってもらいましょう😇😇😇

持つべきものは超優秀なイクメンの末っ子で心優しいプシュケの恋人、この一言に尽きます😊😊😊💕


God natt...