今日は朝から、悲しいニュースが一つ。
それは私がキッチンで朝食の準備をしていた7:00を回るかどうかといったころ、ご近所に住むドイツの血を引く魔女のおばあさんが私たちの一家に駆け込んで来て、私に「マリア、どうしましょう!私、こんな時はどうすればいいの!?」と、ほぼパニック状態になっていたんです。
聞けばつい先日「ドアに入った」という謎の騒動を巻き起こした夫のおじいさんが朝になっても一向に起きて来ず、起こしてみたけど全く動かない。
魔女のおばあさんは腰が90°ほどまで曲がった94歳の超高齢者で、夫のおじいさんはおばあさんよりも4歳ほど年上だと聞いていた私たち夫婦。
そう…昨夜は愛するワイフのおばあさんと一緒に眠りにつき、夜中のうちに天国へと旅立っていたおじいさんは朝になっても目を覚ますことはなく、長い長い眠りについていました。
年老いてから非常に多くの病気をしたおじいさんは98歳だったということで、100歳の誕生日を迎えたらエリザベス女王からお祝いの手紙が届くとされていた世代なら、かなりの長生き。
家族が集まって楽しく過ごす予定だったイースターのお祝いを目前に、おじいさんだけ一足先に神様のところに行って休ませてもらえるでしょう。

長年連れ添った夫を亡くした魔女のおばあさんはそれはもう…何と言えばいいのか、言葉にならないほどの大変なショックを受けていたので、私がおばあさんの子供たちに代わって病院に連絡。
まるで眠っているようだったおじいさんとはここでお別れとなり、後日搬送先の病院から葬儀会社へと移ってエンバーミングを終えてから、教会に運ばれたあとでおばあさんの希望があれば棺を開けてもらい、その場でもう一度会うことができます。
魔女のおばあさんは今後の手続きがあるから私が車を出しておじいさんを運んでもらった病院まで連れて行き、亡くなったことを伝えられたおばあさんの辛そうな顔といったらなくて…。
けれども二人が神の前で互いに永遠の愛を誓い、時にはケンカもしながら連れ添うこと、71年超。
これだけ長い時間を一緒に過ごせたなら、今は寂しくても強い心を持ったおばあさんもきっと立ち直れるはずです。
どんなに愛し合っていても、別れというものはいつかこうして必ず訪れるもの。
私はこちらに来てからおじいさんとはほんの半年ほどと短いお付き合いになってしまいましたが、おじいさんがおばあさんのことを心から愛し、大切にして来た日々のことは忘れません。
おばあさんを病院に送ったりと走り回っていたら見事に夫を忘れていた、今朝の朝食はこちら。



Broccoli Zucchini Soup.
夫のゼノはまさか私が天国へと旅立ったご近所の老紳士と残されたそのワイフをお世話していたなんて夢にも思わず、自慢の依存心から愛するワイフが突然失踪したんじゃないかと大騒ぎ😂😂😂
もう、やめてよ…😂😂😂
気の毒にゼノの下級生で秘書候補をしている悪ガキのヒューゴは私がいなかったので、掃除と片付け以外は一切家事ができない末っ子らしくキッチンでスープを見つけ、一人寂しく食事を済ませてこちらはオフィスへと旅立ってました😂😂😂
ただタイミングとしては非常に都合良く事が運んだというか、一家に居候している超イクメンの末っ子リアムが自慢のホスピタリティから出来上がっていた食事をサーブしてくれていて、おかげで全員が温かい食事にあり付けたと知って一安心😊😊😊💕
やっぱり持つべきものは、お世話上手なイクメンの末っ子に限るね😊😊😊💕

超献身的かつ超行き届いたお世話が得意な超イクメンの末っ子リアムにとって、居候先のご近所さんであると同時に年老いた魔女のおばあさんのことも心配ではありますが、私たちが雇用しているボディガードで天使のような少年顔の美青年・ヴァシリオスのことも恋人として心配でたまらない真っ最中なので、今日のところはリアムにヴァシリオスの看病をお願いすることにして、私とゼノの二人でおばあさんに寄り添うことにしました。
イースターになれば年は取っているけど小さくかわいいままの息子と娘が一人ずつ帰って来るし、おばあさん自身も超高齢だからこのままおじいさんと一緒に天国へ…なんて可能性もゼロではなく、それこそ日本で聞いていた孤独死なんて悲惨な結果にならないように、ここはご近所さんで形成しているコミューンの存在意義が試されるところ。
しかしゼノ…来月になれば年齢ももう40歳になるというのに、生まれてから身内が亡くなった経験は一度もありません😂😂😂
それはゼノが生まれる20分ほど前にマミィのマーガレットが出産中に亡くなった際にはまだ生まれたばかりの赤ちゃんだったから何も覚えていないし、ダディのセバスチャンは65歳になった今でもハッキリ言って一人息子よりずっと健康だし、最近会ってないけどグラニーなんて84歳になっても病気一つしない健康体で、一番先に死にそうだと心配だったのは一人息子で孫のゼノだから😂😂😂
何だかガンガン、キャプテン、モルファル、ファルモル、ファルファル、そして最後はモルモルと年老いた順に亡くした私の方が、全てにおいて年上のゼノより遥かに経験値も上だと思います😅😅😅
ヒューゴは養親たちが高齢だったから親族も高齢でゴッドマザーもヒューゴの結婚を見届けることなく亡くなり、同居人のジャックは末っ子で高齢だった両親と親族以外はワイフのレイチェルと子供たちを同じ日に亡くしたばかりでまだ日が浅く、リアムは末っ子だけど3人ずついるグランマとグランダに加えて2人いるに等しいファルもまだ70代と元気にしていて、そうかと思えばこちらも末っ子でまだ若いのに両親を8歳と親族を13歳で全て亡くしたヴァシリオスに、もう一人いるボディガードで超ハートフルなジョージおじさんは両親も親族もまだまだ元気で、一番多く葬儀を経験してそうなジョージおじさんがほぼゼロと、神様も少しは順番というものを考えられなかったんでしょうか?😂😂😂
ジョージおじさんは超パリピで友達もたくさんいるから、結婚式ならイギリスでも母国アメリカでも超場数を踏んでるんだけどね😅😅😅
ひとまず経験値ゼロの役立たずたちは付き添い程度と考えることにして、ショックで朝から何も食べていなかった魔女のおばあさんに何か少しでも食べさせようと、用意した今日のフィーカはこちら。



Vegan Cheesecake.

ご近所に住むギリシャ出身の奥様にも朝早くに声をかけておいところ、持ち前のホスピタリティからモナコ出身の超美人な奥様を呼んでくれていたので、イースターまで肉食が禁止されているギリシャ正教会とカトリック教徒の奥様たちでも食べられるように、今日はヴィーガンのチーズケーキ😊😊😊💕

高齢とはいえ気持ちだけは超若かった魔女のおばあさんもこのわずか数時間ですっかり気落ちしてしまい、同時に離れた場所に住んでいる娘や息子ともなかなか連絡が付かないといって、肩を落としている真っ最中の真っ只中😅😅😅

ここはギリシャ出身の奥様から超単純な単細胞、お気楽&能天気なバカ者と大好評の息子たち二人も夕方には来てくれることになったし、すぐには無理でもなるべく私たちが明るく振る舞うことで、気持ちが紛れるようにしてあげたいところです。

もう…落ち込んだおばあさんがこのまま塞ぎ込んでしまったりなんかして、外出すら億劫なうつ病になっちゃったらどうしよう?😂😂😂

※死別と同時にうつ病を患うこともあります。


お嬢様として育ったモナコ出身の上品な奥様は兄が二人いる末っ子で、母国にいる超裕福な両親もまだ元気にしているとあって、こちらも超裕福な家庭の一人息子であるゼノと二人でオロオロしていたものの、さすが日頃から超お茶目なところがあるギリシャ出身の奥様は三姉妹の真ん中らしく気楽に構えることも知っていて、人間の生死感についてもキリスト教徒として悲しいことばかりではないと話してくれた結果、おばあさんも今後のこと、それもこの先1ヶ月ほどで取り行う段取りになるだろう葬儀のことにも目を向け始めたので、こうして年長のご婦人がいてくれると心強くもあります。

まだまだ若くて高齢のおばあさんから見れば私なんて子供たちが遅れて授かった孫にも等しく、知恵のある90代のおばあさんには私の人生経験なんてあってないようなもの。

これが世間一般にいう「亀の甲より年の功」といったところで、長く生きているからこそわかることが多いのも密度の高い人生を送った証拠でしょう。

フィーカのあとはおばあさんを連れてお花屋さんに行き、今朝は急すぎて私がコンサバトリーから引っ掴んで出たお花くらいしか持って行けなかったから代わりを買い、もう一度おじいさんに会いに連れて行ったらおばあさんも喜んでくれました。

二人は高齢だから事故を起こさないようにともう車は運転していなかったし、若い私にできることといったらこれくらいかな😂😂😂

ゼノもヒューゴの親友が事故で亡くなった時に葬儀を手伝った経験をようやくこのあたりで思い出し、セバスチャンから評判のいいの葬儀会社を聞いて調べたり、おじいさんの遺品を片付ける際には力になるからとおばあさんに声もかけてくれたし、慣れないながらもよくやってくれて、やっぱり私にとっては自慢の夫です😊😊😊💕

これがあと60年くらい時間が経ったら、私とゼノにだってお別れする日が来るのは当然のこと。

それまでにワイフとしてゼノのことを強く逞しく鍛え、一家の立派な大黒柱であることはもうすでに決まっているから、しっかりと発言権を持つ一家の皇帝として自立を促さなければなりません😅😅😅

ビジネスでは本当に立派な自立を果たしていてリーダーシップも取れる超頼もしい存在なのに、どうして一歩プライベートに足を踏み込めばここまでの依存心を発揮できるんでしょうか?😂😂😂

夫に必要なもの、それは自立。

求めるものはただひたすら、メンタルの自立。

それと同時に超ネガティヴな息子でもあるから、少しはギリシャ出身の奥様からあまりにも単純で脳みそすっからかんのバカ者と大評判の息子たちを見習って欲しい、今夜のディナーはこちら。



Potato Casserole.

魔女のおばあさんはドイツ系で、ドイツといったら一年を通してジャガイモが大定番😊😊😊💕

ドイツに限らずヨーロッパ…特に北欧ではジャガイモとお肉を使った料理のバリエーションが50ほどあるなんて当たり前なので、今夜はみんなが大好きなジャガイモをキャセロールにしました😊😊😊💕

手伝いに来てくれたギリシャ出身の奥様の息子たちも住んでいるのはロンドンだから18:00前には到着し、仕事が終わってすぐに駆けつけてくれたヒューゴと性格がそっくり😂😂😂

つまり3人の本性は、悪ガキ😇😇😇

ギリシャ語の他に英語とフランス語を話すギリシャの奥様一家は基本的な会話ならギリシャ語か英語になり、普段はニコニコして笑顔を絶やさないお茶目な奥様の口から「この…バカ!」と「バカ者!」の二つが大連発😂😂😂

息子たちはギリシャの血を引いているから何をするにも底抜けに超明るく、基本的な受け答えは「Yes, mum!」と「OK, mum!」と気合い充分なのに、右を見ても左を見てもどこを見ても、YesやOKなことなんて一つもありません😂😂😂

以前、奥様がこの息子たちに送ったチャットの内容は「αυóητοζ」だったんですが、ヴァシリオスに確認したらやっぱりこれは英語の「Fool」(バカ)にあたるんだそうで、日頃から人生を楽しんでいるからバカな行いもしてしまうんだろうと私は納得することにしています😂😂😂

親子の会話が「これやって!」「ああ、いいよ!こうだろ?」「この、バカ…!」になる家庭は息子なりによくモルの手伝いをするということだし、明るく活発で笑顔も溢れているからいいよね😇😇😇

※バカはバカでも息子たちはふざけているだけで、高く上げた評価を自ら叩き落すタイプ。


これといって特別なトレーニングはしていないものの、持ち前の賢さから自発的におばあさんのセラピードッグを担ってくれていたのは、やっぱり仔犬のアーサー😍😍😍💕

人間の良き理解者としておばあさんに寄り添い、おばあさんの語る声を聞き、目配せして「僕が聞いてるよ!」とアピール😍😍😍💕

しかも一人の力では無理だと思ったら、兄クリストフの手を借りることも忘れません😍😍😍💕

こんなに賢いパピーのご主人様が私たちだなんて、本当にいいんでしょうか?😍😍😍💕

おばあさんは10年ほど前までずっと引退した牧羊犬たちを引き取って一緒に暮らしていたから、アーサーたちがそばにいてくれたおかげで心が落ち着いたといい、青ざめて真っ白だった顔も少し血色が良くなっていたし、本当に良かった😊😊😊💕

もう…アーサーとクリストフには、毎日のご褒美をたっぷりあげなくっちゃ😂😂😂

しかし大活躍するパピーたちを見ながら、一人楽しげにバタバタと走り回っていたのは、やっぱりエヴァンゲロス兄さん😂😂😂

フラッティはもともと底抜けに明るい犬種だから、これもエヴァンゲロスなりの配慮だよね😂😂😂

このお兄さんも超ポジティブな性格に合ったトレーニングをすれば、きっと賢くなるはずです…。


God natt...