それは12月1日、あるブログでのSOSで始まる。

https://feliznenejp.fc2.net/blog-entry-41.html

FELIZ NENEのキャバリアをすべて手放します!」

 

8匹のキャバリアが行先を求めていた。

直接、里親につながる子もいた。

12月24日、残ったキャバリアをキャバリアレスキュー隊が引き取ることが決まる。

最大6匹になるという情報が流れたが、

25日には4匹、26日には3匹搬送になることが分かる。

 

どの子も心臓疾患などがあり、空輸に耐えられないため、

霧島から東京まで、陸路での搬送チームが組まれることとなった。

 

キャバリアレスキュー隊の関係者、

協力保護団体の関係者など

7台の車で、途中大阪で一泊する。

26日、搬送のためのONE TEAMが立ち上がる。

第一走者:霧島~熊本

第二走者:熊本~山口

第三走者:山口~広島

第四走者:広島~岡山

第五走者:岡山~大阪

大阪で一泊し、

第六走者:大阪~愛知

第七走者アンカー:愛知~東京

 

夜には連絡のためのLINEグループも開設される。

東京の司令部からは全員への連絡が行われ、

各走者同士で引き渡しの場所や時刻が相談される。

 

ところが搬送前日28日の夜、問題が発覚する。

リードやハーネスはブリーダー宅にはない。

キャバリアたちは約3年間、まともな医療を受けておらず、

狂犬病の予防注射もワクチン注射もされていない。

万一のため感染予防やノミ・マダニ対策が必要だ。

 

司令部から、各走者に緊急の準備連絡が飛ぶ。

・リードやハーネスを各自準備すること

・車内トランクルームにはビニールシートを敷くこと

・搬送後は必ずビニールシートをバイオチャレンジなどで消毒すること

・自分の犬を同伴する場合は、隔離して接触させないこと

・霧島で引き取り次第、フロントラインを行うこと

 

そしてついに12月29日、搬送の日となる。

6時50分、第一走者は宮崎の自宅を出て霧島へ向かう。

キャバリア3匹を引き取り、直ちにフロントラインを施す。

フードや薬、血統書の引き渡しも受ける。

 

あんずは第一走者が里親になることとなる。

 

この時、まだ行先の決まっていないロットワイラーがいることが判明。

第一走者が知り合いの保護団体に連絡を取った。

(1月6日保護済みである。http://feliznenejp.livedoor.blog/archives/5161623.html )

 

8時45分、第一走者は霧島を出発し、長い搬送リレーがスタートする。

九州道を北上し、北九州市から来た第二走者が待機する

熊本の中継点へ向かう。

 

ショッピングモール駐車場でディブとソフィの2匹を引き継ぐ。

 

10時30分、第二走者は九州道をさらに北上し、

13時30分、第二中継点、めかりPAに到着。

広島から来た第三走者と合流。

2匹を車外に出してみるが、落ち着かない様子である。

 

14時、第三走者は出発し、リレーは本州へと入る。

16時、第三中継点、沼田PAに到着

島根県から来た第四走者と合流する。

第四走者はソフィの里親になることが決まっていた。

第四走者はさらに東へ向い、

19時、第四中継点、道口PAに到着

第五走者にディブを引き継ぐ。

少しずつではあるが、歩けるようになっている。

ここから東京へはディブだけの搬送となる。

22時30分、宿泊先の岸和田に到着

ディブは協力者宅で一夜を明かす。

第六走者も岸和田で一夜を共にし、翌朝に備えた。

9時18分、岸和田を出発。2日目のリレーがスタートする

 

すでに第七走者(アンカー)は東京から中継点に到着し、ディブを待っている。

12時、最終中継点の刈谷PAに到着

引継ぎを終えてアンカーはディブと東京へと向かう。

東京では協力病院で

キャバリアレスキュー隊のスタッフが

医師と共に到着を待つ。

そして17時、ついに搬送リレーはゴールする。

前日の8時45分に霧島を出発して32時間15分、約1400キロ。

7台の車と宿泊場所を提供された8家族、

東京で道路状況のチェックと各走者をフォローした司令部の協力のもと、

無事に搬送リレーはゴールし、命のバトンがつながった。

 

各走者はボランティアではあるが、

必要経費としてガソリン代、高速道路料金は

キャバリアレスキュー隊より支払われている。

その資金には譲渡会&フリーマーケットの売り上げが

充てられている。

 

あんずとソフィは、

それぞれの里親の元で

穏やかな生活が始まっている。

 

ディブはキャバリアレスキュー隊の預かり家族のもとで、

メディカルチェックから必要な医療を受け、

里親募集が始まるのを待っている。

 

3月8日(日)、キャバリアレスキュー隊の譲渡会&フリーマーケットが開催される。

https://ameblo.jp/nnnicola/entry-12568216416.html

フリーマーケットの収益が、

保護犬に必要な医療や搬送の資金となる。