私はこれまで、台風がくるくると言われながらも、毎回どこかにそれているような土地柄に生まれ育ちました。
所が、今回初めて、もろ直撃を受けました。
こんなのは初めてでした。
雨が降るのは仕方がないとして、夜、2台の携帯から何度も警報がなりました。一台はしゃべり始めました。最初に機種変更したスマホはしゃべるのです。初めて聞きました。
両方に表示されているのは、うちだけではなく、近隣一帯でした。
外はもう真っ暗で、大雨なのです。
避難を呼びかけられても、わんちゃんもいるし、一体何を持っていこうか??と考えているうち、ご近所さんに聞いたほうが早いような気がしました。
ご近所さんは、50年ぐらい住み続けていらっしゃる人たちが多いのです。
案の定、避難する人は皆無でした。
数十年前、同じような状況になり、ドアを打ち付けても何も怒らなかったそうです。
この雨がピークを迎えるのが明け方との予報が出ていました。
その間、パジャマを着ることも出来ず、普段着で待機していました。
すると、わんちゃんはいつまでも眠ろうとはしませんでした。
むしろ、いつもの定位置で、我々をずっと見上げています。
私は、わんちゃんに
「避難するときもちゃんと一緒に行くから大丈夫よ!」
と言いましたが、この子は落ち着きません。
我々がこの子を守ろうとしているときにも、この子は私たちを守っているつもりなのではないでしょうか?
もう寝ることにして、パジャマに着替えると、わんちゃんは安心してケージに入って自分から眠りに付きました。
その後、雨よりも風が強く、色々なものが飛ばされる音もして、明け方まで眠れませんでしたが、これはわんちゃんも同じだったようです。
朝、ずっと寝ていたそうです。
今日は、夜遅く帰りましたが、数日振りのお散歩を楽しみました。
わんちゃんを避難所に連れて行けるようになったのは、どこかの震災後の話だそうです。
先日、映画にもなった、震災で取り残されたマリちゃんというわんちゃんが亡くなったとネットニュースで知りました。
このマリちゃんは、家具の下敷きになって動けなかった飼い主さんの居所を、自分も怪我をしていたのに、必死になって救助の人を呼んで助けたのです。
にも関わらず、当時は犬は助けてもらえずに、子犬を3匹産んだばかりの母犬は放置されました。
随分たって、家族が家に戻られたとき、やせ細ったマリちゃんがいたそうです。それでも3匹の子犬ちゃんを育てていたそうです。
相当長い期間、飼い主さんとは離れて暮らすことになったそうです。
その飼い主さんが亡くなられて、マリちゃんも段々弱ってきて、亡くなられたそうです。
以前も投稿しましたが、今の避難所には、わんちゃんを連れて行ってもいいことになっています。これを拒否できる自治体はないはずです。
環境庁が認めているのです。ただ、その後は全て各自治体に丸投げで、役所の人たちはろくに知りませんでした。うちの場合ですが。
ですが、必要なことは聞きました。
人間のように、毛布や食料をストックしているわけではありません。
わんちゃんのフードを優先させて、寝るための毛布、クッション、トイレシート、紙その他一式揃えて出て行かなくてはいけません。
それを考えると、ババは家の3階にこもるほうが安心だと言います。
本当に避難するときには、向かいのマンションの屋上にでも逃げられます。
ですが、うちのわんちゃん、泳いだことがない事に気がつきました。
来年の夏には、どこか探して犬掻きの練習をさせてみようかと、本気で考えています。