ヒアアフター。無理矢理訳すと 「来世」になる。
ご存じ 大御所クリント・イーストウッドの映画。
となると、ミリオンダラーベイビーとか硫黄島シリーズとか、グラントリノとか、
もう心の琴線に触れるような映画を期待してしまう。
だからなのかは知らないが ロードショー直後の日曜のシネコンは、満席でした。
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はっきり言って今回は期待値が高すぎたかも。
ちょっと長すぎる気がしたし、臨死体験を忠実に描く、という訳でもなく、ドラマが完結するわけでもない。
津波で臨死体験をしたパリの女性ジャーナリストと 双子の兄を亡くしたイギリスの少年。
霊能力者として一度は仕事をしていたものの、今は力を封印しようとしているアメリカの青年。
それぞれの人生がたぐり寄せられるように交錯していき・・・。
冒頭の、マリーが飲み込まれる津波のシーンが圧巻。
CGなんだろうけれど、実際に流されるシーンはどうやって撮ったんだろう、凄かった。
それに、いかにも霊能力とは遠いところにいそうなマットディモンが、真実みを感じさせる。
自らの能力に疲れてしまっている様がうまかった。これはキャスティングの妙かな。
ともすると 好奇の目で見られ胡散臭がられる臨死体験を自ら吐露することで
ジャーナリストとしての地位も名誉もなくしてしまうマりー。
それでも前に進む彼女の姿勢は格好良かった。後半凄く綺麗になっていったもの。
映画は ただ飾り気なく、あくまでも淡々と進む。
死後の世界がモチーフになってはいるけれど、人は人と繋がっていることや
未来に希望を持たせるところはやっぱりイーストウッドらしいといえばそうかもしれない。
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