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神戸・大阪 田村委員長

 日本共産党は19日、幹部先頭に全国で党勢拡大と党躍進の訴えに全力をあげ、「政治を変える展望は日本共産党の躍進にある」と呼びかけました。田村智子委員長が神戸市と大阪市でそれぞれ街頭演説と入党懇談会を行い、志位和夫議長が横浜市で入党を呼びかける「わくわく懇談会」(つどい)のあと街頭演説に立ちました。神戸で4人、大阪で6人、神奈川で4人が入党しました。


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(写真)訴える田村委員長(中央)と各予定候補=19日、大阪市天王寺区

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(写真)訴える(左から)田村委員長と、たつみ、清水、堀川、こむらの各比例予定候補=19日、神戸市中央区

 田村委員長(衆院東京比例予定候補、参院議員)は、神戸、大阪両市の繁華街で、たつみコータロー、堀川あきこ(京都2区重複)、清水ただし(大阪4区重複)、こむら潤(兵庫8区重複)の衆院近畿比例4予定候補と宮本たけし衆院議員(大阪5区)ら17人の同小選挙区予定候補とともに、大勢の聴衆を前にマイクを握り日本共産党の躍進を訴えました。

 冒頭、田村氏は、「新委員長として何をするのか、という質問に、自民党政治を終わらせることが私の一番の役割と答えている」と話しました。その上で、「自民党政治を終わらせ、どういう新しい政治に変えるのか」―日本共産党のビジョンの三つの柱について演説。(1)経済と暮らし立て直し―大企業の内部留保の一部に課税し中小企業の賃上げ助成で最低賃金を時給1500円にするなど党の「経済再生プラン」(2)平和のビジョン―戦争のない平和な東アジアをつくる外交努力(3)ジェンダー平等を一気に進める―選択的夫婦別姓の早期実現などについて縦横に語りました。

 財界・大企業の利益優先、アメリカいいなり、人権後進国―「この自民党政治をもとから変える綱領をもっているから、私たちは決して揺らぐことなくこの改革を国民のみなさんとともにやりとげます」と語り大きな拍手を受けました。

 田村氏は、大企業の巨大開発と一体となった維新府政・市政が進めるカジノを中核とする統合型リゾート開発(IR)について、「賭博解禁という規制緩和を大阪に持ち込むな」と警告しました。

 カジノとともに万博にしがみつく維新政治は深刻な行き詰まりに陥っているとして、会場予定地の大阪市夢洲(ゆめしま)で発生したガス爆発事故について、日本共産党が夢洲にはメタンガスなどが発生し極めて危険だと議会で訴えてきたにもかかわらず、維新は“対策をとっているから大丈夫”と警鐘をはねのけてきたと告発。「その挙げ句の爆発事故。命や安全に対してあまりにも無責任だ」と痛烈に批判し、万博中止を改めて主張しました。

 田村氏は、大規模開発には惜しみなく公費を投入し、大規模イベントやカジノ頼みの経済政策、批判も矛盾や問題も押さえつける維新政治を「利権の構造含め自民党政治とそっくりだ」と断罪。「自公とともに維新の会にも厳しい審判をくだそう」と力を込めました。

 最後に田村氏は、日本は今、戦争国家への道か憲法を生かした平和のために力を尽くす道か、一握りの人の利益と特権のための政治かすべての人の暮らしと人権を守る政治かの「岐路に立っている」とし、「日本共産党の躍進でともに希望の政治を実現しよう」と呼びかけました。

 田村委員長は、神戸、大阪両市で開かれた入党懇談会に参加し、自らの入党のいきさつについて語り、「世の中を変える側にいる生き方をしようと選ぶのが日本共産党に入ることです」「入っていただき一緒に日本を変えることを心からよびかけたい」と熱く訴えました。

衆院近畿比例4予定候補が訴え

 4人の衆院近畿比例予定候補が決意表明。たつみコータロー氏は「万博事業費は当初から倍増。そんなお金があるなら能登半島の震災復旧・復興に資材、予算、重機を送るべきだ」と訴え。堀川あきこ氏は「高すぎる学費は自民党政治の責任。政治を変えれば値下げ、無償化は実現できる」、清水ただし氏は「憲法を踏みにじり、裏金にまみれる自民党政治を終わらせよう」と力説。

 こむら潤氏は「一人ひとりが自分らしく輝くジェンダー平等社会、戦争のない未来を子どもたちに手渡したい」と語り、比例では「日本共産党」という政党名に希望を託してくださいと訴えました。

 神戸の街頭演説では、自民党裏金問題を刑事告発した神戸学院大学の上脇博之教授が「日本共産党の支持者と、『赤旗』読者が増えることが金権政治を変え、真の主権者の政治に変える」との激励メッセージを寄せました。

 

 

 タムトモさんが首相だったらなぁ。 皆、普通に働いて、普通に休んで、普通に暮らしていかれる。

横浜 志位議長

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(写真)質問に答える志位議長=19日、横浜市中区

 横浜市内で19日開かれた「希望を語るわくわく懇談会」では、平和や暮らし、資本主義の矛盾、社会主義・共産主義―など多様なテーマの質問に日本共産党の志位和夫議長が答え、「自民党政治が末期的状況に陥る中で、政治を変える展望は日本共産党の躍進にあります」と熱く訴えました。ノンストップの進行の中、参加者は最後まで食い入るように話を聞き、会場は熱気と拍手に包まれました。後半は、志位氏がテーブルを回り「希望の持てる政治を一緒につくりましょう」と呼びかけました。

 「政治を変える展望は」―この問いに志位氏は、今の政治の中で日本共産党が果たしている「三つの抜群の役割」を語りました。

 一つは、「自民党を断崖絶壁まで追い込んでいる」ことです。志位氏は、衆院3補選で野党が圧勝し、自民党が惨敗したことについて、「ここまで追い詰めた力は、市民と野党の共闘と日本共産党がこの勝利に貢献したことにあります」と指摘。自民党の裏金問題を「しんぶん赤旗」日曜版がスクープしたことを発端に情勢が大きく動いたと強調し、「日本共産党の躍進が腐敗政治を一掃する一番の力になります」と訴えました。

 二つは、「『戦争国家づくり』の悪法と一貫してたたかっている」ことです。志位氏は、国会での危険な動きとして「経済秘密保護法」「『統合作戦司令部』設置法」「次期戦闘機共同開発条約」など憲法違反の大悪法が次々に強行されていると批判。立憲民主党も含めて主要政党がそろって賛成に回っていることは大きな問題だと述べ、「立憲主義の回復という原点に立ち返り、『戦争国家づくり』の法案にはきっぱりとした態度をとるべきです。筋を貫いてたたかっている共産党の躍進こそ、平和でも共闘でも展望を開きます」と訴えました。

 三つは、自民党政治に代わる新しい希望ある政治の展望をどの分野でも示していることです。志位氏は、暮らしと経済、平和と外交で希望ある提案を共産党が持っていると力説し、「今度の総選挙では日本共産党を大躍進させていただいて、自民党政治を終わらせ、政権交代を勝ち取り、希望ある新しい政治をつくりましょう」と呼びかけると、大きな拍手が湧き起こりました。

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 「日本経済をどう改革しようと考えているのでしょうか」―志位氏は「アベノミクス以来、日本経済がどうなったか」をパネル(図)を示しながら説明しました。実質賃金が11年間で33・6万円も下がっていると指摘。その原因は「コストカット型経済」の下で「賃金のコストカット」「法人税のコストカット」に加えて、異次元の金融緩和による異常円安で物価高騰が起きていると指摘。「まさに『アベノミクス』による人災です」と批判しました。

 一方で、大企業は内部留保を180兆円も積み増し、大富豪40人の資産は3~4倍に膨らんでいると指摘。「大企業は空前のもうけを上げても賃上げに回さず、株主に回す。その結果、消費が冷え込み、設備投資ものびない。大企業の内部留保だけが異常に膨れ上がっている。まさに日本経済は機能不全です」と強調しました。

 志位氏は、その解決方法は、大企業の内部留保への時限的課税で中小企業を支援し、賃上げを促進する党の「経済再生プラン」だと訴え。「財界中心の政治のゆがみ、日本経済の機能不全をただす力を持っている日本共産党です」と語りました。

 「日米首脳会談についてバイデン大統領は『日米同盟が始まって以来、最も重要なアップグレード(更新)』と言っています。いったい何を取り決めてきたのでしょう」―志位氏は「米軍と自衛隊の指揮統制のシステムを一体化しようという取り決めをしてきた。ここが一番恐ろしいところです」と回答。「(指揮統制は)情報でも装備でも、圧倒的に優越的な立場にある米軍主導で行われ、自衛隊は事実上、米軍の指揮統制のもとに置かれることになります」と明らかにしました。

 さらに、米軍の「統合防空ミサイル防衛」(IAMD)の基本方針では「同盟国とシームレスに統合する」と明記されており、米軍の公式文書では同盟国に「主権の一部を切り離させる」とまで書かれていると告発。「まぎれもない憲法違反です」と糾弾しました。

 「外交で平和はつくれるのでしょうか」―志位氏は、党の「東アジア平和提言」の中身を紹介する中で、東南アジア諸国連合(ASEAN)が東南アジアを「戦乱と対立」から「平和と協力」の地域に劇的に変えた「成功の秘訣(ひけつ)」について、(1)徹底した対話(2)自主独立と団結(中心性)(3)平和の流れを域外に広げてきた―の3点にわたり力説。その最新の到達点である「ASEANインド太平洋構想」(AOIP)の実現を目指すのが党の「外交ビジョン」だと訴えました。さらに「提言」では、北東アジアでの諸懸案の外交的解決の方途と、北東アジア規模での友好協力条約を目指すことを掲げていると強調し、平和を求める国民的・市民的運動を起こそうと呼びかけました。

 「資本主義というシステムをつづけていいのか」「日本共産党が目指す社会とはどんな社会ですか」―との問いも。志位氏は、学生オンラインゼミ(4月27日)の講演を踏まえ、資本主義の下で起きている「貧困と格差の拡大」「気候危機の深刻化」の問題とともに、「自由に処分できる時間」こそ、人間にとって「真の富」であるとの解明を含めて党の未来社会の展望を詳しく語りました。

 フリートークでは「共産党の持っている力を最大限発揮するためには」「学校現場は教員不足で大変」「経済問題とセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス&ライツ(性と生殖に関する健康と権利)の関係は」などの質問や悩みが次々に寄せられました。

横浜駅前で演説

 志位氏は、懇談会後、横浜駅前で街頭演説を行いました。

 志位氏は、衆院3補選の結果を受け、国会の力関係が変わったと指摘。衆院政治倫理審査会への裏金議員44人の招致を自民党を含め全会一致で議決するなど、「自民党政治は断崖絶壁だ」と訴え。“自民党には愛想尽きた。でも変える展望が見えない”との声に応え、どんな問題でも責任ある対案を示すのが日本共産党だと強調。党の政策を縦横に語り、「日本共産党の躍進で自民党政治を終わらせ、政権交代を実現し、希望の持てる政治を」と呼びかけると、聴衆から大きな拍手が湧き起こりました。