八代亜紀さん 心情や情念を込めた歌 2014年の赤旗まつりで熱唱 志位委員長に日本をよろしくねと | 日本共産党 おだ真理ブログ

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きょうの潮流

 どんなに売れて大スターになろうとも、決しておごらず高ぶらず。自分を見失わないで、いつも人間味あふれる笑顔を絶やさない私でありたい。それが、自身に課した目標でした。

 

 親の反対をおしきって熊本・八代から16歳で上京。米国のジャズシンガーにあこがれ、ふくらんだ夢。クラブ歌手から全国のキャバレーやレコード店回りと下積みの日々を過ごしました。転機は全日本歌謡選手権での勝ち抜き。国民的な歌手へのステップとなりました。

 

 八代亜紀さんが73歳で亡くなりました。「なみだ恋」「おんな港町」「舟唄」「雨の慕情」…。たくさんの心を震わせてきた歌には人びとの悲しみや苦しみがつまっています。みずからを「代弁者」でありたいと言い続けたように。

 

 酒場の女性やトラック運転手、慰問を続けた女子刑務所の受刑者や児童養護施設の子どもたち。さまざまな心情や情念を込めた歌は自分のこととして染み渡り、生きる励ましとなってきました。

 

 東日本大震災では故郷・八代産の畳1万枚を届け、熊本地震の際には何度も足を運んで被災者に寄り添いました。若い頃から支援活動にとりくんできたのは、人への愛情と慈しみの心を持っていた父親の影響があったからと自伝『素顔』で。

 

 社会のあり方を憂えていた八代さん。2014年の「赤旗まつり」で熱唱してくれ、満員の野外ステージは「雨、雨、ふれ、ふれ」の大合唱に。そして花束を渡した志位委員長に「日本をよろしくね」と。いま、その言葉を、かみしめたい。