能登はやさしや土までも (しんぶん赤旗 きょうの潮流より) | 日本共産党 おだ真理ブログ

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 「能登はやさしや土までも」。古くから伝わる言葉は、人はもとより風土までも素朴でやさしい土地柄を表しています。

 

 この地域の伝統工芸、輪島塗には欠かせないものがあります。下地塗りの際に漆と混ぜて使う「地(じ)の粉(こ)」です。地層からほりだした珪藻土(けいそうど)をよく練り、天日干しの後におがくずを混ぜ蒸し焼きにしたもの。それが堅牢(けんろう)優美といわれる特長を生み出してきました。

 

 輪島塗にはいくつもの工程があり、たくさんの職人がかかわっています。人の手がつながり、支えあって発展してきた地場産業。しかし今回の地震で多くが被害にあい、平安時代から続くとされる朝市も火事で焼失。地元からは「輪島の文化が消えてしまった」と嘆く声も聞こえます。

 

 被災地では仮設住宅づくりが始まりましたが、主な産業や観光業が大打撃をうけた中での生業(なりわい)と街の復興の道すじは…。現地に入った共産党の小池書記局長は「迅速で長期的な直接支援が必要」と訴えます。

 

 もともと能登地域は過疎と高齢化が切実な問題となっていました。そのうえ平成の大合併で行政の職員が減らされ、学校など公共機関の統廃合が進められてきました。これまで冷たく地方を切り捨ててきた自民党政治が、被害をいっそう深刻にしています。

 

 きょうから大学入学の共通テストが実施されます。被災地からも受験生が教員や保護者らに見送られ、試験会場に向かっていました。困難と不安の中でも、夢と希望をもちながら。将来への思いを生かすのは政治の責任です。