夜、焼肉屋に行った。

二人で暫くぶりの焼肉屋。

地元では人気のある焼肉屋だ。


その焼肉店は

大きめの座卓が4つあり、


奥と手前に団体が

結構な大声で話したりして、

時には座席を移動したりしていた。


その両方の座卓にいる客は

おそらく会社の飲み会なのだろう。


普段大人しい日本の会社員が、

こういう酒の席になると  

普段の薄皮を一枚剥いだような

人格に変貌する。


コロナがあって

だいぶ静かに飲むことに慣れて、

不便なことも慣れて、

そんな静かな飲み会マナーも

すっかり当たり前になっていた。


コロナが落ち着いて、

こうやって会社仲間と

普段は出来ないコミニケーションも

いいかも知れない。


でも、

他の客が、そのマナーの悪さに

イライラしながら過ごさなければいけないのは

違うはずだ。


日本は

暗黙のマナーがあって

小さい頃から徹底的に教わるのに、

お酒が入って、集団になると

一気に崩れてしまうのは、

日本人がお酒のマナーを

親から教わらないからなのだろうか。


小さな座卓で

向かいあった私たち二人の会話が

何度も聞き返さないといけないくらい、

隣と奥の大きな座卓を囲んだ団体客が、

そろそろお開きなのか、

悪しき慣習をやる気配を見せた。


一本締めをしようとしている。

ああ、昭和かよ。


どうせまた明日から仕事するんだから

さっさと帰ったほうが、

令和の飲み会として

スマートなんではないかしら。