風師 | 岡部まり オフィシャルブログ Powered by Ameba

風師


北京オリンピック開会式は、今回もチャン・イーモゥ監督の演出らしいですね。
思わず、
オープニングに、目を奪われました👀

それは、監督のデビュー作「赤いコーリャン」を思い出させるからです。

80年代の後半、
まだ中国の物語が一部しか知られていない頃、私たちは映画で、その文芸の奥深さを彼の作品から知ります。

チャン・イーモゥ監督、
チェン・カイコー監督など
そんな意味で中国という国の大きなメッセンジャーとなりました。
そこで、
「赤いコーリャン」です。
コーリャン酒の原材料となる、モロコシを中国ではコーリャンというらしく、この物語の大事な背景となります。

貧しさが全体像をおびるストーリィの中で何処までも続くコーリャン畑が赤く染まる頃、登場人物たちも懸命に命を輝かせます。

コーリャン畑で「揺れ続けるコーリャン」の映像が本当に素晴らしいのです。
是非、機会がありましたらご覧ください。
今でも
鮮明に記憶しています。

開会式のファーストシーンは、
2/4立春の今日に相応しい、ものでした、

冷たい氷の中からみどりの芽を出す植物が揺れています

そして
それは、良くみると、
人が両手で揺らしていました。
中国らしい一体化した動きです。
チャン・イーモゥは、
やはり、
「風師」です。
かつて「アラビアのロレンス」という映画制作には、アラビアの砂漠をいかにも美しく、ドラマチックに見せる「砂師」が居たそうですが、
イーモゥ監督は、コーリャンにも美しい風を当てて作品をドラマチックに導いていました。
あれから30年、
監督は押しも押されぬ中国を代表する第1人者となりましたが、
オリンピックでも新たな風を見せています。
それは、人の両手から放たれる光✨の織り成す立春の訪れです。


どうか、
無事に平和の祭典が最後まで許されますように✨