雲仙普賢岳噴火から30年 | 岡部まり オフィシャルブログ Powered by Ameba

雲仙普賢岳噴火から30年

今日11/17は故郷の雲仙普賢岳の噴火から30年目の日。
もうそんなに経つのか、という印象です。
私も若く、なにをしてよいかもわからず、実家には定年後の父と母が慎ましく暮らしていました。
すぐに電話で尋ねると
実家は普賢の山を遠くに眺める距離にあり、噴煙も有り難いことに実家へは来ていない、とのことでした。
しかし、不安な心境は伝わってきました。

「毎日、お四面さんの方に向かって拝みよっとよ~」

お四面さんとは、普賢の神様の別名で地元では古くから祀られて親しまれてきた普賢の神様の別名です。
我が家にも台所の上座にお四面様の御札が神棚に祀られており、父母は日々榊の葉とお水を備えていました。
そんなお四面さんが、
ある日、
200年ぶりに噴火したのです。
「お四面さんの怒りよらす」

地元の同級生たちは口々に言っていました。

改めて
犠牲になられた44名のみ魂に対しまして哀悼の意を捧げます。

  その後地元のメディアを通じてロケで復興の姿を伝えたり、平成新山となった新しい普賢岳に登山する番組に出演したりしていくうちに地元の方々の並々ならぬご苦労を窺いました。

この30年を今、振り返るときに思うことがあります。

それは、この1990年のお四面さんの煙はその後に続く災害の狼煙のようだ、と。
勿論、災害はその前もその後も世界中で起こっています、が、1000年に一度、100年に一度レベルの災害はこの30年が著しいのです。

1993年には北海道奥尻島の津波、
1995年の阪神淡路大震災、
2001年の世界同時多発テロ、
2011年の東日本大震災、
そして
本年の新型コロナウイルス世界的パンデミック

災害は忘れた頃にやってくる時代は終わり、次から次に形を変えて天変地異、テロ、戦争と人種国境問わず、襲来しています。
今年のコロナは正しく、世界中が協力しないと解決しない事態です。

普賢の時には整っていなかった災害への備えは今や個人の上にも地域にも企業にも学校にも当たり前に必要なものになりました。
水をはじめとする食料の備蓄
ボランティアの育成
日頃からの絆作り
未曾有の災害に備える人類の、最大のいい点は、
大自然では
動物より劣る弱い現代人だけど、大勢で協力しあってひとつのことを成すことが出来る、ことだそうです。
これは、
先日UPした歴史学者、哲学者のユヴァル・ノア・ハラリさんの考えです。
ユヴァルさんは、現代人をサピエンスと呼びますが、サピエンスの「愚かさ」を見くびってはいけないと警鐘しています。
人類はこれまで幾度となく間違った選択をしてきた、とも。

確かに‼️
これからの選択をひとりひとりが背負うにはまずは知る、学ぶ、実践しかありませんね。
ひとりひとりがさらに大切な時代の到来を感じる今日の普賢岳の日です。