ムッシュかまやつさん | 岡部まり オフィシャルブログ Powered by Ameba

ムッシュかまやつさん





ミュージシャンのかまやつさんが亡くなられました。

個人的にお親しい間柄ではありませんが、
今からもう、、20年くらいになりますか、
NHKのBS「フォークソング大全集」という番組でご一緒させていただいた記憶が甦りました✨

この番組は、生放送で2時間、しかも5夜連続という異例の音楽番組でした。

司会は、ALFEEの坂崎さん、アシスタントは私、そして御意見番がかまやつさん☺という、不思議なキャスティングでした(笑)

番組の特徴は、生放送中にリクエストをファックスで受け付けて、(当時はメールではなく、また、ファックスでさえ、各家庭にはまだ普及していませんでしたね、、さらに、NHKのBSもまだまだ一般化していませんでした)
VTRを紹介しながら スタジオで坂崎さん、かまやつさんがゲストとライヴを披露したり、トークしたり、という70年代に大いに盛り上がった深夜のラジオ番組をテレビで再現したような企画でした。

私の主な役割は、リクエストを正確に読むこと、また読んでる最中に坂崎さんが殆どコピー出来てしまうギター演奏を傍らで聴きながらもVTRに早めにいくこと(笑)、ミュージシャンの皆さんのトークが盛り上がりすぎて生放送の時間を誰も気にしなくなったら、一人勝手に‼リクエストのVTRにいくこと、だったような('_'?)

そんなバタバタ感満載のスタジオで ゆったりと言葉少なに、でもいつも微笑んでいらしたのがかまやつさんでした。

リハも本番も変わらぬ飄々さが、そばに居るものにはなんとも心地好い風にあたっているような、、(  -_・)?ん、丁度、
ムーミンに出てくるスナフキンのような、
重なりましたね~

ある、リクエストのファックスに
「ムッシュかまやつ、という人は、かまやつひろしさんに似ているのですが、別人ですか?」
というような、質問を読んだら、、
笑いながら、別人です
と仰ったかな、、とにかく、
その無理のない雰囲気は、皆を温めていました。

この、当時としては新しい試みの番組は、第一夜目から大反響をいただき、手書きのファックスには熱いフォークソングファンたちが70年代に如何に燃えていたかが綴られていました。
そんな彼らもその放送時には管理職の世代になっていらっしゃる方が多かったようです。

坂崎幸ちゃんとかまやつさんと3人で‼驚いたのは、日を追う毎にリクエストファックスが増えて、とうとうファックス機を買いました、とか、BSを申し込みました、という方が次々に現れたり 押し入れから古いギターを出して一緒に唄っています、という人も沢山いらして
幸ちゃんは、ギターを弾くときには
必ず、みなさあん、何カポですよ~と
画面に向かってチューニングまでするようになりました(笑)
日本中のあちらこちらで皆さん、ご一緒に唄ってくださってたんですね~

19時~21時の5日間でいただいたファックスは10000枚以上になり、スタッフ皆さんも予想を遥かに越えた反響に喜び合いました。

お陰でこのシリーズは、定期的に生放送されることになりました。

加藤和彦さん、
忌野清志郎さん、
高田渡さん、
西岡恭三さん、など素敵なライヴを披露してくださった方々がすでにあの世に旅立たれました

かまやつさん、その節はお世話になりました。

御冥福をお祈り申し上げます