不老不死の技術を導入し
「永遠の若さ」を手に入れた日本国民

その代わり、世代交代を促すため
不老処置を受けた者は
百年後に生存権を放棄しなければならない
"百年法"も併せて立案される。

「不老不死」「死の強制」と言う
対極にあるものを前にした時
人は何を選択し、どう生きるのか。

長編小説は、長ければ長い分だけ
物語や登場人物達に情が湧いてくるので
やはり読みごたえがあります。

生命を授かったもの全てに
平等に与えられている「死」という終焉

「老いて必ず死ぬ」
という絶対条件の元に
人は無意識か意識的にか
人生の計画を立て
今ある生命と向き合い生きています

その、絶対的であるはずの
「死」や「老い」の概念から解放された時
人は、生きる事そのものに
一体何を見出せるのか

我が身の死も、他人との死別も
怖いし悲しい事であり
死=不幸と捉えがちだけれど

では実際「不老不死」になったら
人は永遠に終わる事の無い人生を
はたして幸福と感じられるのでしょうか

人生は、さながらマラソンの様であり
例えどんなにとりとめのない毎日でも
今を走り続ける事が出来るのは
「死」という絶対的なゴールが
用意されているからこそなのかも知れません

そして、新しい命や文化や技術を
後世に継承していく行為は
人を生かす原動力の一つなのかも

そんな事を考えさせられた一冊でした。