ルクソールのホテルからはナイル川を見下ろせた。
対岸の様々な大きさや色調の控えめな灯りが、バラバラの場所から、それでいて平行に水面に映りゆらめく様子は、古代の神々が一斉に立って出迎えてくれるように見える。
支配する神、寄り添う神、侍る神、対に配置された神。。。 気付くと一時間くらい外を見ていた。
私の住んでいる広島は川の多い街だ。帰りのタクシーの車窓から川を見て、ナイルのことを考えた。
でも、ここにある同系色で均一的な配置で水面に映る光は、ただのネオンが落とす影にすぎなくて、やはり、私がナイルに見たものは神々の姿に違いなかったという歓びに似た感情に取り憑かれる。
あの時の私は、どこに入り込んでいたのだろう。とても深く。
写真では、残念ながら水面に映る光の筋までは撮れませんでした。
それにしてもなんて大量のオーブ(光の玉)!
やはり何か集まっていたのは確かのようです。