投資の世界では、「安定した配当がある銘柄は、下値が堅い」とよく言われます。ならば、**DOE(株主資本配当率)4.5%**を下限に設定しながら累進配当を目指すウイルプラスホールディングス(3538)はどうなのでしょうか?この会社、M&Aを駆使しながら成長しているわけですが、その株主還元戦略が際立っています。

2025年6月期の配当予想は45.06円とされ、前年の43.51円から増配予定。円安苦境の中でも増やしてくれるとは、株主にはありがたい話。しかし、それだけではありません。最新の決算には負ののれん発生益308百万円が計上され、これが純利益を押し上げる一時的な要因に。結果、EPS(1株当たり純利益)が約33.8円増加するという、ちょっとしたブーストがかかっています。

さて、この数字がどこまで続くのか?そして株価はどんな未来を描くのか?財務データと市場動向を読み解きながら探っていきます。

 

決算を振り返る:M&A戦略の影響は?

第3四半期までの主な指標

  • 売上高:66,219百万円(前年同期比 +89.2%)
  • 営業利益:1,369百万円(前年同期比 +43.1%)
  • 経常利益:1,446百万円(前年同期比 +40.8%)
  • 親会社株主に帰属する純利益:1,143百万円(前年同期比 +72.3%)
  • EPS:125.48円(前年同期比 +83.8%)
  • うち負ののれん発生益による押し上げ額は約33.8円

M&Aの効果

  • チェッカーモータース株式会社の買収・統合による効率化
  • プジョー・シトロエン・DSブランドの取り扱い開始で新規市場拡大
  • ボルボ販売の強化(九州エリア地固め)
  • 中古車輸出市場の変動(マレーシアの需要鈍化)

輸入車市場全体の停滞もあるものの、M&Aによる成長戦略で売上拡大と利益率改善が進んでいることが、数字に反映されているのは間違いなさそうです。

 

株価予測:DOE 4.5%を基準とした下限分析

ウイルプラスホールディングスの配当方針では、DOE 4.5%を下限として安定した配当を確保する戦略を取っています。これを基準に株価の下限を予測すると、以下のようになります。

株価下限予測(配当利回り5%基準)

株価 = 年間配当 ÷ 配当利回り
株価 = 45.06円 ÷ 0.05 = 901円

つまり、2025年第3四半期が終わった時点の株価の下限は約901円と、DOEを基準にするとそれほど下がらない可能性が高い。

 

今後10年間の累進配当予測

現時点、つまり2025年第3四半期を基準(第4四半期は計算に入れず!笑)として、事業も成長せず笑に、ROEが11%(これまた最低基準)を維持しつつ、DOE 4.5% を基準にした配当額、そして配当利回りを5%とした際の下限株価を予測すると以下のようになります。

 

年度

自己資本 (百万円)

配当額 (百万円)

1株当たり配当額 (円)

下限株価(5%基準) (円)

2025年

10,541

410

45.06(会社予想)

901

2026年

11,068

498

54.6

1,092

2027年

11,621

523

57.4

1,148

2028年

12,202

549

60.3

1,206

2029年

12,812

577

63.3

1,266

2030年

13,452

605

66.4

1,328

2031年

14,125

636

69.8

1,396

2032年

14,831

667

73.2

1,464

2033年

15,573

701

76.9

1,538

2034年

16,352

736

80.8

1,616

 

 

まとめ

ウイルプラスホールディングスは、DOE 4.5%を維持しつつ、長期的な累進配当を計画しているため、株価の下値が切り上がっていく可能性が高い。ROEもかつての15%程度に戻ってくれば配当も株価も毎年10%程度切り上がっていく計算。だいぶ厳しめに計算してるので、実際には上記の2倍速で自己資本が積み上がって…つまり5年後には80円の配当が妥当かなとも思いますが。よろしくお願いします経営陣の皆様!

 

財務データを信じるなら、株価の底は意外と堅い。円安も一段落、ウイルプラスホールディングスの未来は明るいかも?