2025年10月期第1四半期決算において、オービス(証券コード:7827)の財務諸表には、注目すべき変化が現れています。「仕掛品」は前年同期の約8,800万円から約2億9,400万円へと約3.3倍に増加し、「未成工事支出金」も約1億400万円から約1億7,400万円へと約1.7倍に増加しました。

仕掛品とは?

仕掛品とは、まだ完成していない製品、つまり製造過程にある在庫です。製造業において、材料が製品に変わる過程で発生する「途中経過のモノ」であり、将来の売上に直結する資産です。

未成工事支出金とは?

未成工事支出金は、建設業や受注生産型ビジネスにおいて、工事が完了していない段階で既に発生している費用(材料費、労務費など)を表します。売上にはまだなっていませんが、将来の売上原価に繋がる支出です。

設計図の半分まで引いた状態のガンダムみたいなものです。完成すれば立派に動くはず!

その背景:鉄工会社の買収

オービスは前期に鉄工会社・寿鉄工株式会社を買収しました。この買収によって鉄骨加工・建築鉄工分野の受注が増加し、製造中の案件(=仕掛品)や工事途中の案件(=未成工事支出金)が大きく膨らんでいると考えられます。

新しい仲間を迎えたら、急に仕事が増えた!という状況。まるで、RPGで戦士が加入した瞬間にボス戦が始まった感じです。

次回決算への影響:ポジティブな可能性

今回の財務指標の変化は、次回の決算で売上・利益が大きく伸びる可能性を示しています。

  • 製品や工事が完成・引き渡されれば、売上として一気に計上される

  • 利益率が良好であれば、営業利益・経常利益にも寄与する

  • 営業キャッシュフローにも良い影響を与える可能性

まさに、「タネまき完了、次回は収穫祭!」という期待感。

注意すべきポイント

一方で、以下のようなリスクにも注意が必要です。

  • 工期の遅延や製造トラブルで売上計上が遅れる

  • 原価が膨らみ利益が圧迫される

  • 工事損失引当金の発生や在庫評価損の可能性

シナリオ次第では、カレーが煮詰まりすぎて焦げ付くことも……。要注意です。

まとめ:数字の裏にあるストーリーを読む

仕掛品や未成工事支出金の増加は単なる「在庫の増加」ではなく、「これから売上になる途中経過の積み上がり」として捉えるべきです。オービスのように、M&Aを通じて事業領域を広げた企業では、こうした増加がポジティブな成果をもたらす兆候となり得ます。

今後の決算で、これらの仕掛案件がどう利益に結びついていくかを注視していきたいところです。鉄骨が利益の柱になる日は近い?乞うご期待!