昨日はとても興奮した。 夢の中で。

いや、夢から醒めてもしばらくは興奮が冷めなかったのだが。



その夢に出てきたのはフリチン。

俺はなぜか独身で、フリチンの部屋にいた。

白い壁に囲まれた8畳ほどのスペースだったか、窓から差し込む白い光が白樺色のフローリングで跳ね、幻想的な空間を作っていた。

そこで俺はバスタブの修理をしていた。 おそらく、フリチンの部屋のバスタブが破損し、それを直しに行っていたのだろう。 傍らには使い慣れた工具箱があり、バスタブに向かう俺はシリコンのチューブを絞っていた。


一息つこうという事になり、フリチンは俺に紅茶を淹れてくれた。

俺が紅茶を飲んでいる間、フリチンはカーテンレールを取り付けていた。 俺だけ休むのも気が引けて、フリチンが作業している脚立の横まで行き、何か手伝う事は無いかと聞いた。


フリチン「大丈夫だよ、エミチンは休んでて」

エミチン「一人じゃ大変だよ」


そんな言葉を交わした直後、フリチンが突然俺の頭へ手を回し、何かをつぶやいた。 俺はそれが聞き取れず、量るようにフリチンの目を見据えた。 間近で見詰め合っている状況に気付いたその時、フリチンが俺に唇を重ねてきた。 俺は拒まなかった。

目を開けると、フリチンが俺を抱き寄せたまま言った。


「今日は・・・泊まって行かないの?」



夢はここで終わった。