主のご昇天 おめでとうございます。ご復活から40日後に天に登られた、ということで伝統的に復活節第6木曜日がご昇天祭ですが、カトリック信者の少ない国や地域で第7主日に移動して祝われてきました。ところがやはり平日は不便だから?この10年くらいで復活節第7主日に移動するところがとても多くなりました。

先週に引き続き、今週もしわしわになってしまった

今日の『聖書と典礼』の表紙絵はアラゴン王の時禱書からなんですね。フランス国立図書館所属とありますが、アラゴンはスペインにあり、現在では州の名称として残っています。

来月6月11日から国立西洋美術館(西美)で中世写本の企画展が始まります。活版印刷が普及するまでの昔の大きな修道院(モナステリオ)では写本のための作業部屋があり、写本作業に従事する修道士がいました。現代の私たちにとって印刷物や紙は身近すぎる存在なので、意識してありがたがることは極めて少ないのですが、ヨーロッパにおける紙は日本や中国のそれよりずっと新しい存在です。なので中世写本は基本的に羊皮紙でした。

紙の歴史は紀元前数千年エジプトのパピルスと考える人も多いのですが、現在に通じる紙の祖先は中国から始まったからです。でも東アジアでは古代から現代まで羊皮紙はほとんど普及しませんでした。だって紙がいつでもすぐ側にあったから!

そういや子どもの頃は早口言葉の「羊皮紙の表紙の批評集」くらいしか知らなかったから、羊皮紙ってどんな紙なんだろと思ってた、笑。

今年2回目の西美はこの企画展になりそうです。