カピトリーノ美術館前のテアトロ・ディ・マルチェッロ通り(V.v.Teatro di Marcello)に沿って南下していくと、まもなく右手にマルチェッロ劇場(Teatro di Marcello)の姿が見える。


ここはローマに現存する唯一の古代劇場で、コロッセオのモデルにもなったものである。カエサルが手がけた公共事業だったが、暗殺されたため、アウグストゥス帝によって引き継がれて、紀元前11年ごろ完成させた。当時1万5,000人を収容できた劇場だったが、ローマ共和制時代に元老院の議会もよくここで開かれていたという。


マルチェッロ劇場

私がマルチェッロ劇場に近寄らずに、引き続き南へ向かいます。大きな交差点を迎えたところ、「ローマの休日」で一躍有名になった「真実の口」のあるサンタ・マリア・イン・コスメディン教会の鐘楼が見えてくる。


教会の前はボッカ・デラ・ヴェリタ広場(Piazza Bocca d. Verita)。別名真実の口広場。
ボッカ・デラ・ヴェリタ広場

サンタ・マリア・イン・コスメディン教会はコリント式の円柱やビザンチン様式のモザイクで飾られた6世紀建造の教会。12世紀に造られたロマネスク様式の鐘楼は中世鐘楼のうち最も美しいといわれるものの一つである。


世に広く知れ渡る観光地のイメージと裏腹に、教会自体は実に小ぢんまりとして物静けさを感じるところでした。


サンタ・マリア・イン・コスメディン教会


教会の中にもほとんど人がいないが、てぶれのためいい写真を撮れませんでした。
教会の中


教会の入口脇に、私があの有名な「真実の口」と直面。ギリシア神話に出てくる半人半魚の顔を形取ったこの円盤はがもとは古代ローマ時代の井戸のふただったらしい。


「真実の口」の前に写真を撮る順番を待つ観光客が列を並んでいた。私がようやくその隙間を狙って一枚の写真を撮れた。手を口に入れずにさっさと帰った人は私だけかしら。別に手が抜けないことを恐れるわけではないが。


真実の口