1998年 6月 大学4年生

入院の最後のほう、37度台まで熱が下がってきて、結局診断のつかないまま退院となった。

40度も出ていると、37度台はほんとうに極楽だった。

個室しか空きがなくて、個室生活の寝たきりだったので、40日間一歩も部屋の外へ出たことがなかった。

初めて、病院の廊下を歩いてみた。

えっ……歩けない。。

お腹が痛い。。

ずっと寝ていたので、腹筋が弱ってしまって、何かを持たないと歩けない状態になってしまってた。

人って結構、日常生活を送っているだけで、ちゃんと動いているんだなって思った。


入院期間中、私は22歳の誕生日を迎えた。

友だちの結婚式、スピーチを頼まれていたのに、欠席せざるをえなかった。
病室から電報を送らせていただいた。

大きな病気なんてしたことのない私だったから、まさか、結婚式に出られないなんて、考えもしなかった。


退院。

私、生きてる。

生きてここを出られる。 やっと…


帰りの車の中、いつもの景色なのに、不思議な感覚だった。

窓からみていた 外の世界。

やっと、みんなと同じように、”ふつう”に戻れるんだって安心した。

ここ(病院)には二度と帰るもんかって思った。


でもこの入院は、第一関門突破って感じで、まだまだこれからだった。