TAMのブログ 子育てする人の為の科学雑感

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科学雑観 168. DXについて①ブロックチェーン技術について
      KYS(科学技術よろず相談所) 🌀TAM

まず、DXの基本となるブロックチェーン技術について説明します。

◾️ブロックチェーン技術

これは、インターネット技術に伴って開発された技術で、開発当初は予想もされなかった、人類の未来を変える様な画期的技術です。

①デジタル通信の歴史

❶GPIB通信
 コンピュータ間のデータのやり取りは、古くは電圧や電流などを測定する計測器のデータをコンピューターに取り込むGPIB((General Purpose Interface Bus、計測器を手がけるHP社が開発したのでHPIBというハードウェアとソフトウェアがスタートでした。
 ハードウェアは、通信ケーブルやコネクタ→昔のコンピュータは無線ではなく、たくさんのパラレルのケーブルでデータのやり取りしていました。パラレルというのはビット数の数だけの通信線(電線)を使うという通信方式です。ソフトウェアは通信プロトコル→データの順番などを決めてる規格)として開発されました。通信プロトコルというのは、機器間でデータをやり取りする場合の、データの順番やデータの形式などの順番です。データの最後には必ずパリティ・チェックが入ります。パリティ・チェックとは、データの中の1の個数の事で、データの送り側が正しいパリティデータを最後に付加して送信し、受け側では受信したデータのパリティをチェックして、結果が一致すれば正常に送受信され、一致しなければデータにエラーが生じた事を意味するので、再度送受信のやり直しを行います。

❷RS232C通信
 GPIBはコンピュータと計測器の間の通信でしたが、施設内や家庭内の複数のコンピュータ間でハードディスクなどのデータを共有する様になり、RS232C
=Recommended Standard232C)
などのシリアル通信方式に移行しました。シリアルというのは複数のビットデータを1本の通信線で送受信する通信方式です。ケーブル線の数が1本なのでこちらが圧倒的に有利でした。

❸USB通信
その後、RS232は、はUSB (=Universal Sirial Bus)
ケーブルやイーサネットケーブルに移行して、施設外の離れた所のコンピュータ(データを供給するのでサーバーと言います)のデータを遠隔通信の技術で施設や家庭内のコンピュータ(クライアントと言います)で受け取る通信が始まりました。

❹パソコン通信
 ほどなく、サーバーからデータを提供するPC-VANやニフティなどのパソコン通信業者が興りました。

これらの遠隔通信はNTTの電話回線を主に使っていました。

❺インターネット通信
 そういった中で、物理学などの研究者が大規模な施設内や国際的な研究機関同士で既存の通信回線を使って実験データのやり取りが出来れば良いというニーズが生じ、これがインターネットや施設内のイントラネットで実現しました。

インターネットの基本技術は、

❶TCP-IPの通信規格
❷http://のテキスト文書プロトコル
❸WWWebのインターネット網
❹Web1通信
 によって成り立っています。

❶TCP-IPの通信規格
 Tele Comunication Protocol-Internet Protocolの略称で、モデムまでの通信ケーブルのハードウェア規格と、モデムから電話回線を通じたシリアルデータのプロトコルを含みます。モデムというのはデジタルデータと音声データをを相互に切り替える装置の事です。に切り替え

❷http://のテキスト文書プロトコル
 HyperText Transfer Protocolの略称で、インターネットを介した文書(画像や音声などを含む)の形式(プロトコル)を取り決めした規格です。ハイパーテキストとは、文字列以外に図や表、画像や音声を含むテキスト(文書)であるという事です。
さらにこれらの文書をやり取りする場合の言葉の決まりの事をHTMLと言いますが、HTMLとは「HyperText Markup Language(ハイパーテキストマークアップランゲージ)」の略で、簡単に言うと、WEBページを作成するために取り決めされた言語の事で 、httpを含みます。
 サーバーからクライアントにデータを送る際には全てのインターネット通信端末に付与された世界に唯一のアドレス(MACアドレス=Media Access Contorolアドレス)を使ってやり取りします。
 このアドレスは、サーバーコンピュータ端末のハードディスクの指定されたメインフォルダを意味しており、WEBページとはこのメインフィルダ(ホームページ)を指します。大抵のホームページ(WEBページ)では、メインフィルダの内部に多くのサブフォルダのツリー構造をしています。サブフォルダへのアクセスは端末コンピュータのOS(Operating System)が制御します。

❸WWWebのインターネット網
 世界中の全てのネット機器に付与されるMACアドレスという通信アドレス(4ビットの2進数8個で、家電品を含む世界中の全ての端末に付与された番号です)を介してサーバーとクライアント端末がどの通信ルートにあるかを解決するDNS(DNS=Domain Name System)
を使った通信網の事です。
 ドメインネームとは、皆さんご存知のコンマで区切ったインターネットのアドレスの事です。このコンマ毎に、ドメインというネット網の繋ぎ目となる中継サーバーが世界中の民間通信プロバイダに設けられ、中継サーバーにはこのドメインネームが付与され、デジタル通信の継ぎ目毎に設けられたドメインネームサーバーが次のドメインネームサーバーにデータの橋渡しをします。

❹Web1
 最初のインターネット網(のWWWeb)は、サーバーからクライアントへの1方向の通信でした。これがWeb1の仕組みで、これはWebサーバーからクライアントへの1方向のデータ通信網です。
 この世界中の「民間の」ドメインサーバー毎に、WebサーバーからWebクライアントへのデータを共有管理するというのがインターネットの画期的な点です。
 中継する中継サーバーは、通信が混んでいないサーバーが自動的に代替します。民間でデータを共有するという発想なので、為政者が関与出来ない点がインターネットの画期的なところで、専制独裁による統制が不可能なのです。専制独裁国家が世界中のこの超膨大なサイバー空間のハードウェアやソフトウェアを全て再構築するには、この数十年分の全ての国の国家予算を合計しても不可能なのです。
 これがインターネットが普及した理由です。

●Web2
 Web1はサーバーからクライアントへの1方向の通信でしたが、現在では、サーバーってクライアントは相互に送受信できる様になっています。これがWeb2です。

◾️DX
 さてと基礎的なお勉強がやっと終わりました。
これからは、ここ数年〜近未来のDXの目玉となるトピックにはついて説明致します。
 Web1では、
 ★専制独裁政府などが関与するのが困難、
 ★世界中のサーバーでデータを管理するので、改変や複製などが困難、

という超画期的なパラダイムが保証されていました。

という、非常に信用できる仕組みがブロックチェーン技術に繋がります。

❺ブロックチェーン技術
 皆さんが日常使ってるもので、非常に信用出来るものほなみん何でしょうか?

お金ですね。

世界最古のお金は紀元前670年にアナトリア(トルコあたり)データ発明されました。)

として2008年に、現代の「非常に信用出来るシステムであるブロックチェーン技術が、ダトシ・オカモトというネット上の「端末」によって暗号通貨ビットコインの公開取引台帳としての役割を果たすために発明されたのです。

ブロックチェーンには、通信したいデータの前後に、送信元や送信先のIPアドレスの履歴やパリティデータがつけられて、世界中のドメインサーバーで共有管理されます。
 これ程信用出来る仕組みはありません。

(次回に続きます)

(今後のトピック)

ブロックチェーン技術がもたらすDXの将来

Web2、NFT、Web3、DX、メタバース、クリプト・アナーキズム