ダウン症マレくんとのふつうの毎日
ときどきアリちゃん
物語と詩のブログです
アリちゃんを抱っこしながら
ベンチに座ってマレを眺める
ちょっと前までは
いっしょに遊ばないとならなくて
すべり台なんかも
階段から落ちるんじゃないかと
ヒヤヒヤしていた
こうゆうところにも筋緊張の問題や
運動機能や発達のゆっくりさがうかがえる
元気に走り回るマレを眺めて
幸せだなと思った
ずっとこわくてできなかった遊具
勢いよく走って向かうマレがいた
階段をゆっくりと上り
吊り橋に手をかける
後ろから来ていた年下の子どもたちに
声をかけ先に通してあげていた
ゆっくりゆっくり
一歩ずつ一歩ずつ
その姿を遠くから眺めていると
ぽたっぽたっっと涙がこぼれた
吊り橋を歩き切り
すべり台を楽しそうに滑ると
真っ直ぐわたしのほうへと
走ってくるマレがいた
その嬉しそうな顔といったら……
またぽたっと涙がこぼれた
できた！！
にっこりと
誇らしげにそう言って
また走っていった
小さなできたは
大きな喜び
がんばったわたしへのご褒美？
マレの笑顔ですべてが報われる
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