昔はとにかく予定をびっしりとつめて

 ひとつひとつをこなしていくのが好きだった




 忙しくしていないとどこか不安で

 手帳には空白なんてほとんどなかった




 家にずっといるとかソファーで寝転ぶとか

 そうゆうことも苦手で

 家の中にいたって動き回っていた




 だけれどマレが生まれて

 マレに合わせてゆっくりと過ごすうちに

 それが当たり前になっていって

 いつしかせかせかしていた自分は

 どこかに行ってしまった




 今まで気づかなかった小さなことにも

 ちゃんと気付けるようになって

 その喜びを噛みしめられるようにもなった




 マレがわたしにくれるものはいつも

 形はないけれどとても大きくて

 すべてがわたしに必要なもの




 そう思うとマレの存在がわたしにとって

 なくてはならないものなんだと

 そこにも大切な意味がちゃんとある

 そんな気がする




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