はるがきて


 あめがふるころ


 ぼくはおにいちゃんになる




 がんばりやのきみは


 りっぱなおにいちゃんになれるって


 パパがいった




 でもりっぱなおにいちゃんになんて


 ならなくていいんだって


 パパがいった




 きみがぼくをぼくのまま


 パパにしてくれた


 だからきみはきみのまま


 おにいちゃんになればいいとおもうって


 パパがいった




 パパもパパのままパパになって


 ぼくはぼくのままでおにいちゃんになる


 それでじゅうぶんなんだって


 パパがいった




 あめにぬれるすばらしさ


 くもってたっておどればたのしいこと


 はれたひはなにもしなくても


 やさしくてうたってしまうこと




 ゆうふくさとは


 いきていることそのものだってこと


 ぼくはおしえてあげることができるんだって


 パパがいった




 はるがすぎて


 あめがふるころ


 あかちゃんがうまれた




 きみはきみのままでいいんだよって


 それでじゅうぶんなんだって


 ぼくはいった




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