「みんなのお母さんのお腹となんか違う?」




 お腹に手を当てながらそう切り出した




 「おっきぃー」


 「中には何がいると思う?」


 「あかちゃん!!」


 「あかちゃんってどのくらいお腹の中にいるのかな?」


 「1ヶ月?」


 「2ヶ月?」


 「6ヶ月!」




 どんどんと手があがって

 子どもたちが答えてくれる




 時間の感覚もそれぞれで

 何日とか何ヶ月とかどの程度分かっているかも

 よく分からなかった




 マレと話していてもいつも

 昨日と今日と明日も曖昧で難しい




 「先生のお子さんはどのくらいで産まれましたか?」




 記録用にとタブレットで撮影していた

 先生に聞いた




 「10ヶ月くらいかなぁ」




 10ヶ月が分かるのか先生に聞くと首を傾げている




 「みんな10ヶ月ってどのくらいか分かる?」


 「???」


 「そうだなぁ、○○くんが今から4年生になるくらいかなぁ」


 「ながーー!」




 なんとかく長いということは感じた様子だった




 「その長い間、お母さんはみんなを守っていたんだよ」



 そんな会話からスタートした