わたしの強みであり支えはやっぱり

 “人”だと思う




 マレが生まれて障害や病気が分かった時

 計り知れない不安や恐怖に包まれた




 そんな中でも心のどこかに

 “大丈夫”と思える確かなものを感じて

 それが何かと今考えてみると

 信頼できる家族や友人がすぐそばにいて

 支えてくれていたからだと思った




 先日、母と“あの頃”を思い出しながら語り合った




 「マレを育てられない」




 もしわたしがそう言ったらどうしようかと

 義理母が母に話していたということも

 はじめて聞いた




 マレを産んだとき

 育てられないという不安はなかった




 目の前に生きるマレは小さくても力強くて

 とても可愛くて愛おしかった




 それよりも病気が次々と分かって

 死への恐怖が日に日に大きくなっていった




 だから障害よりも先に病気のほうが不安で

 とにかくはやく元気になってほしいと願っていた




 かといって“ダウン症”という事実を

 真っ直ぐに受け止められていたわけではなく

 それはマレの成長や共に過ごす時間とともに

 少しずつゆっくりと気持が変わっていくのを

 待つしかなかったのだけれど




 乗り越えられたのは間違えなく

 たくさんの人の優しさや愛情に包まれながら

 支えの中でマレと真っ直ぐに

 向き合えたからだと思う




 だからというわけではないけれど

 わたしはマレや支えてくれた人たちに

 恩返しをするような気持ちで

 子育てをしているのかもしれない




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