このブログは当時の日記をたどりながら
ダウン症をもった希(マレ)を妊娠、出産、現在までを
詩と物語で綴っています
【238話】助けて
「マレの命が危ない。そう思った。」
後ろを向いて足早に出口へと向かった
またあの真っ白な世界がわたしの脳みそを襲い
待合室のソファに静かに腰を下ろした
膝に両手をそっと置くと
その上に涙がぽとぽとと音を立てるように落ちた
拭っても
拭っても
止まることはなかった
そのうちに体は震えはじめ
「助けて」
と心の中で何度も何度も叫んだ
つづく
木製アイテム
ベビーピース
四つ葉リング
前回の物語はこちら
マレ活のすべてはこちら
文芸社書籍案内はこちら
書籍購入はこちら
電子書籍もあります