ご無沙汰しております。
すっかり放置したせいで、書き出しもどうしたらよいのかと悩みます。
言わんとすることを正確に伝えるってのは、これは物書きになっても難しいもので、いや、不特定多数の方が相手となった物書きになったからこそ、と言うべきかもしれませんけど。
かつて読解が難しくないはずの主張なのに、書いてもないことで一方的なブチギレを起こされ、「作家の人間性とは!?」などといった一種の執拗なヒステリーを目にして、盛大に仰け反った経験があります。
だから、特にこの場では変な揚げ足取りなどされないよう、妄想の余地を潰しておこう、と過去にしたのですが、さして効果はなく、全体として却ってややこしくなるだけという難儀なことになったりもしました。
ずばっと言うのが、個人的に好きではないってのがあるのですが。
本題です。
私は別に萌えだのラブコメだの嫌いでもないし、否定したこともありません。
ただそれを主題に据えて書いたことがないだけです。
「ハーレムはイヤッ!!」なる作品が拙著にあります。
これを書くに当たって、「単巻前提でシリーズの余地たっぷり」という矛盾した制約をクリアする上で、ラブコメとするには無理がありました。不可能ではありませんが、わざわざその方法を追求する必要性を感じなかったのです。
ですから、「誤解だけの話」であると一巻の時点から明らかにしていましたし、打ち合わせの段階でラブコメと銘打たないでもらいたいとお願いもして、実際にもそのようにして頂きました。
ご飯が入った丼の隅にお肉がちょこん、とあるだけの料理を「牛(豚)丼」と大々的に売ったら、面倒な定義の論争をする気力がある方は別にして、やっぱり「違うよ」ってツッコミたくなりません? 過去に似たようなことで、苦い経験もありましたし。
何をどう感じ分類するかは人それぞれですが、ただこういった前提ですので、「この作品はラブコメとして云々」と申されましても、意図を公然と明らかにしている書き手としては、当惑するわけです。
ってなことと、取り巻く厄介な事情に触れたのが2巻のあとがきでした。
上述の繰り返しですが、ですので、萌えやラブコメそのものを嫌っているわけではないのです。
それを踏まえての結論を述べれば、「ハーレムはイヤッ!!」の第三巻の原稿は提出しております。
イヤッな題名ですが、書き手は嫌々ではないとは読者の皆様にはお伝えしておきます。