アート・リンゼイ
プライズ
近年の作風を決定付けた99年の大名作『Prize』。水中をたゆたうような浮遊感とソリッドな音響美学が描き出す<世界一心地よいアヴァン・ポップ>の完成型がここに。
1999 年に発表されたアート・リンゼイのソロ名義による4th フルアルバム。アンドレス・レヴィン、メルヴィン・ギブスとの共同プロデュースによりブラジルはバイーア(サルヴァドール)とニューヨークで制作された。
アンビシャス・ラヴァーズ時代の盟友ピーター・シェラーをはじめ、ブライアン・イーノ、ヴィニシウス・カントゥアリア、シロ・バプティスタなど各方面の奇才も参加。
これまでの作品で顕著だったソリッドな実験精神とクールに揺らめく幻想美はそのままに、ストリングスやホーンも効果的に配し、楽曲はよりポップでヴィヴィッドな色彩を帯びた。
アート流<アヴァン・ポップ>のひとつの完成型であり、その後の傑作群に続くネクスト・フェイズへと突入した記念碑的名作である。
なお、アートワークを彩る彫刻作品の数々は、アメリカを代表する現代美術家であるマシュー・バーニーによるもの。
スティーリー・ダン
エヴリシング・マスト・ゴー
このアルバムは評判はよかったものの、20年ぶりの新作ということで大歓迎された2000年の前作『トゥー・アゲインスト・ネイチャー』と比べると見劣りするという意見もある。
前作と比べてより一体化した感覚が特徴であり、バンドが一つの部屋で演奏しているような音により近づいていると形容される。ウォルター・ベッカーは、全曲でベースを演奏している。
アルバム・タイトルは「閉店売り尽くし」を意味しており、これがスティーリー・ダンとしてのラストアルバムのつもりなのではないかとも言われていたが(しかし本アルバム発表後もツアーなどは精力的に行っている)、2017年にベッカーが死去した為、フェイゲンとベッカーのデュオとしては最後のアルバムとなった。
